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総観客動員数15万人を突破した、
Bリーグ千葉が見据える来季。 

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島田慎二

島田慎二Shinji Shimada

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photograph byB.LEAGUE

posted2018/05/12 08:00

総観客動員数15万人を突破した、Bリーグ千葉が見据える来季。<Number Web> photograph by B.LEAGUE

4月7日のシーホース三河戦では船橋アリーナの通算入場者数が20万人を突破している。

反省点は、ホスピタリティの質。

 そういったことを総合的に考えると、個人的には新たなアリーナ構想に対してはテンションが上がらない。行政と折衝し、アリーナ建設のために奔走するのであれば、私はその期間千葉ジェッツとして、今会場に足を運んでいただいているファンの方々をいかに満足させられるかを重視したいですし、5000席を5分で完売できるような世界観を目指して熱気をクリエイトすることに注力したいと思っています。そして、箱のサイズにとらわれない収益構造を創り出したいと考えています。そのことが地域格差や地方創生の観点からも重要になってくるのではないかとも思っております。

 今後もさらにチームの強化を始め、エンターテイメントをハイレベルなものにすることに関しては継続的にトライしていきます。その一方で反省すべき点、力を入れなければいけないと痛感しているのがホスピタリティに関することです。

 現在、ジェッツは1試合およそ60名で興行を運営しています。開幕前にスタッフに向けて、どういうホスピタリティでお客様を迎えるかというような勉強会を開きましたが、実はそれが行われたのは1度きりでした。

 そう言った面で、今後はもう少し“ジェッツホスピタリティ”を浸透させるべくマネジメントをしていきたい。もちろん、完璧というものはないのかもしれませんが、「さらに良いものを提供したい」という空気感を、フロント内はもちろん、パートナーにも醸成させて、ジェッツを取り巻く人々、環境が一体となって日本一の興行を作り上げていきたいです。

来季は数字の目標ではなく、質の目標。

 これまで毎年目標を掲げてきた観客動員数に関しては、来季、数は設定しません。その分、売上とチーム、エンターテイメント、ホスピタリティ……総じて経営の「質」を上げることを目指していきます。

 イケイケどんどんで攻めた経営をし、様々な面でコストもかけてきました。ただ、それ以上に稼いできたからこそ今の状況を作れています。

 しかし、コストは1度上げると落とせないもの。でも、収入が落ちたら当然赤字になる。だからこそ、ジェッツに「稼ぐ力」をさらに植えつけ、強固なものにしていかなければなりません。

 さらに個人的にはこの2、3年で後継者を作り、育てていきたいと考えています。それが、私個人の最も大きな課題であり、重要な事案だと考えています。

 どこまで成長カーブを上昇させられるか。7期連続ほぼ増収増益で迎える来期の8年目はこの勢いのまま、この先3年ぐらいは多少カーブが緩むにせよ、少しずつ上げていけると見ています。

 3年後はジェッツ10年目。ジェッツにとっても、私にとっても1つの転機になるかもしれません。持続的な成長発展が可能な集団への取り組みはこれからも続きます。

(構成・石井宏美/Number編集部)

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