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セレッソの完成形にどう入り込む?
高木俊幸と田中亜土夢の“勝算”。
posted2018/02/09 11:30
text by
佐藤俊Shun Sato
photograph by
AFLO
昨シーズン、ルヴァン杯と天皇杯の2冠を達成したセレッソ大阪。
今年はその2タイトルの連覇はもちろん、リーグ戦制覇、ACL優勝も視野に入れている。さいわい、2冠達成メンバーがほとんど欠けることなく残留し、さらに選手を獲得し、戦力は相当に充実している。2チームをゆうに作れるほどだが、一方でレギュラー争いは激化している。
田中亜土夢と高木俊幸は今季、セレッソに移籍してきた。
すでに多くのポジションが既存の選手で固定され、完成しているチームに、彼らはどうやってその存在をアピールし、レギュラーの椅子を獲得するつもりなのだろうか。
高木は、浦和レッズから移籍してきた。
古巣では主にシャドーを主戦場にしてきたが、選手層が厚くなかなかレギュラーを確保するのが難しかった。リーグ戦12試合0得点。高木にとっては悔しさしか残らない2017年シーズンだった。
レギュラー争いが厳しいのは百も承知。
「レッズはメンバーが固定され、なかなか出番が少なかった。出ればやれる感じも自信もあったのですが、もうひとつ監督の信頼を得られていなかったのかなと思います。セレッソへはタイトル獲得のため、個人的にはさらに上のレベルを目指すために移籍してきました。
競争はどこにでもありますが、ここでポジションを掴むためにはいい選手に勝たないといけない。自分がポジションを取れれば、優勝にも貢献できると思うので、思い切りやっていきたいです」
レギュラーへの道が厳しいのは百も承知の上で、挑戦しにきたという決意に高木の並々ならぬ覚悟が感じられる。これから既存の選手と競争をしつつ、チーム戦術を理解し、実践できるようにならないといけない。