【NSBC補講I】 池田純のスポーツビジネス補講BACK NUMBER
DeNA“バスケ買収”への違和感。
「横浜スポーツタウン構想」は?
text by
池田純Jun Ikeda
photograph byKyodo News
posted2017/12/08 17:00
川崎ブレイブサンダースは今季まで現体制を継続し、2018-19年シーズンから運営を新会社「DeNAバスケットボール」に移行する。
ビー・コルセアーズ買収で頓挫して、川崎に……。
その後の報道で、さらに驚きました。
DeNAは当初、「横浜ビー・コルセアーズ」に経営権の譲渡を持ちかけていたというのです。
この話が9月上旬に頓挫したため、急遽方針を転換して川崎ブレイブサンダースと交渉した。私が買収に向け動いている、という報道が出た後のことだったのだと知りました。
DeNAは今年3月から「横浜スポーツタウン構想」を掲げています。横浜DeNAベイスターズ、横浜スタジアム、さらに横浜DeNAランニングクラブという3組織の活動を通して、街づくりや産業創出を推進するという取り組みだそうです。
横浜ビー・コルセアーズを持つのでしたら、この方針に適した決断だと言えるでしょう。しかし、なぜ”川崎”ブレイブサンダースに手を出したのか――。
スポーツ事業を通して利益を上げたい、という経営陣の焦りを感じてしまいます。
ヤンキースのサッカーチームがフィラデルフィアに!?
ベイスターズでさえ、今季ようやく日本シリーズに進出できた段階です。
構想として掲げるくらいですから、“横浜”との関係をもっと盤石にするのが最優先ではないでしょうか。
例えば、ニューヨーク・ヤンキースが2015年からメジャーリーグ・サッカー(MLS)に進出しましたが、そのチーム「ニューヨークシティFC」は当然ニューヨークに本拠地を置いています。
ヤンキースを母体とするチームが仮にフィラデルフィアにあったら、応援するファンは生まれるのか。