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大学アメフト指導者が年収8億円超!?
プロ野球より大きい米アマ競技の世界。 

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並木裕太

並木裕太Yuta Namiki

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posted2016/02/07 10:30

大学アメフト指導者が年収8億円超!?プロ野球より大きい米アマ競技の世界。<Number Web> photograph by AFLO

アメリカのトップ大学がスポーツで稼ぎ出す額は、ほとんどのNBAチームやNHLのチームを上回るほどだ。

プロ野球の球団をゆうに超える規模の売上高。

 トップクラスの指導者たちの年収は、なんと7~8億円以上!

 今季のプロ野球の最高年俸は広島カープの黒田博樹投手で6億円(推定)ですから、アメリカでは大学スポーツのトップの指導者がそれを上回る報酬を得ていることになります。

 いくら人気が高いとはいえ、一体なぜ、これだけ高額な報酬を払うことができるのか。それは当然、その競技が報酬を支払うに十分な収益を生んでいるからにほかなりません。

 上記の年収1位、ニック・セイバンを擁するアラバマ大学のスポーツ事業の収益(2014年)を見てみましょう。

 総売上は約184億円。日本のプロ野球球団の売上高は、12球団合わせて1500億円ほど(平均125億円)と見られており、アラバマ大学の売上はプロ野球チームをゆうに超える規模ということになります。

 その内訳は、「チケット販売」約45億円、「寄付」約39億円、「ライセンス・グッズ販売」約63億円など。ここでいう「寄付」とは、大学OBやその関連企業からのものが多いと見られ、プロスポーツに置き換えればスポンサー収入にあたるものと考えることができます。また「ライセンス・グッズ販売」には、協会(NCAA=全米大学体育協会)からの分配金が含まれています。

 NCAAは、アメリカの大学スポーツの多くの競技で運営支援などを行っていますが、ビジネスの面でも大きな役割を果たしています。

放映権料で稼ぎ、所属大学に分配する。

 NCAAの総売上(2014-2015)はおよそ1086億円。これはJリーグのリーグ収入のおよそ10倍という規模です。

 内訳を見てみましょう。最も大きい割合を占めるのが放映権料(+その他の権利)で、約86%をこの分野から稼ぎ出しています。その次がNCAA主催の決勝トーナメントから得られる収入(13%)。プロ野球で日本シリーズの売上が主催者NPBに入る構図と同じです。

 それではNCAAは、この莫大な収益を何に使っているのかといえば、大部分が「分配金」として、加盟する大学リーグに配られているのです。最もレベルの高いディビジョン1に属する大学リーグへの分配金に、収益の6割以上をまわしています。もちろんこれは、リーグを通して各大学に分配されることになります。

【次ページ】 日本のアマチュア界にも強力なコンテンツはある。

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