サッカー日本代表PRESSBACK NUMBER
決勝で戦う日本と韓国は似た者同士?
「自分達は弱者である」という思想。
text by
吉崎エイジーニョ“Eijinho”Yoshizaki
photograph byAFLO
posted2016/01/29 11:00
水原所属のクォン・チャンフンがこの世代のエース。中盤に中心選手がいるのも日本との共通点だ。
韓国よりも勝負にこだわることが結果に影響?
決勝戦の別の楽しみ方は、「歴史の巡り合わせ」を感じることにもある。
2016年の現在、日本が「割り切り」の発想を採り入れようとしているが、アジアのステージでは韓国が先人としてそこに存在している。
2011年はその逆だった。韓国がフル代表でパスサッカーを導入し、日本の後を追った。1月のアジアカップや8月の親善試合@札幌では「バルサ対バルサ」とまで韓国メディアが書き立てた。ちなみに当時の勝負は、日本の2連勝で終わった。
ゲームは、ガチガチの「割り切り合い」になるだろうか、あるいは日本のほうが少し戦い方を変えてくるか。韓国のシン・テヨン監督は準決勝後、少しリラックスしたような言葉も発している。
「楽な気持ちで日本戦への準備を行いたい。オリンピックの出場権獲得も重要だが、優勝するためにここに来た。内心では日本と決勝で戦いたいと思っていた。両国のファンが期待する試合で、フェアプレーを繰り広げ、いい内容を見せることにより東アジアのサッカーのステータスを上げたい。日本の試合は多くは観ていないが、明日から構想を練って、必勝の戦略を組み立てたい」
日本のほうが、勝敗により執着する試合になるのではないか。韓国よりも、年齢別代表がアジアで勝てていないのだから。