沸騰! 日本サラブ列島BACK NUMBER
本気度の高い外国馬vs.手薄な国内馬。
ラブリーデイ本命も、JCは混戦模様。
text by
島田明宏Akihiro Shimada
photograph byYuji Takahashi
posted2015/11/28 08:00
今年からJCの1着賞金は3億円に。2位、3位にも手厚い日本競馬の賞金事情は海外勢にとって垂涎の的だ。
ラブリーデイ騎乗経験のある騎手、というのも怖い。
鞍上は、このところ毎年短期免許で来日しているアンドレアシュ・シュタルケ。本格化途上のラブリーデイに騎乗したこともあり、「敵」の強さも弱みも知っている。'97年のジャパンカップをピルサドスキーで勝ったマイケル・キネーンは、2着のエアグルーヴに乗ったことがあり、強さを知っていたのでマークしていたという。その再現が見られるか。
パリ大賞で強敵を下したイラプト(牡3歳、父ドバウィ、仏・F.グラファール厩舎)もそうだが、今年の招待馬4頭はすべて、今季自国のGIを勝った勢いのある馬たちだ。
ここで結論。
◎ラブリーデイ
○ショウナンパンドラ
▲ナイトフラワー
△ミッキークイーン
×サウンズオブアース
注ゴールドシップ
「枠順ドラフト」を拡大してもよいのでは?
ゲートからしばらく直線がつづき、枠の内外の差はあまりないコースではあるが、それでも、ナイトフラワーが大外18番を引いたのはややマイナスだ。前走、外枠に泣かされたショウナンパンドラは15番枠、ハナを切ると思われるドイツのイトウも理想より外の14番枠、ゲートに不安のあるミッキークイーンは先入れとなる奇数の11番枠。有力馬で好枠を引いたのは、1番枠のラブリーデイぐらいか。
昨年の有馬記念で、関係者が希望枠を選ぶ「枠順ドラフト」が行われた。あれはJRA60周年のスペシャルイベントだったのかもしれないが、華やかさが求められる春夏のグランプリとジャパンカップでは、毎回実施してもいいのではないか。
いや、やはり「競馬の祭典」である日本ダービーでも、それから枠の内外の差の大きい天皇賞・秋でも……と言い出すとキリがないのでこのくらいにして、節目の世界戦を楽しみたい。