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21歳で22カ国を巡る旅人ゴルファー。
川村昌弘の「英語はダメ」な生き方。 

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桂川洋一

桂川洋一Yoichi Katsuragawa

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photograph byGetty Images

posted2015/05/20 10:40

21歳で22カ国を巡る旅人ゴルファー。川村昌弘の「英語はダメ」な生き方。<Number Web> photograph by Getty Images

2014年は15カ国でプレーした川村昌弘。21歳の旅人は、これからどれだけの国、場所でゴルフをしていくのだろうか。

意外にも語学はダメ。英語もほとんど話せない。

 ところで、意外にも川村は自分の外国語能力について「ダメですね。英語もほとんどしゃべれない」という。

 高校時代、親交のあった今田竜二に相談したことがある。今田は中学生時代に海を渡り、米国で武者修行してマスターズ出場の夢を叶えた偉大な存在だ。「大学に入るならアメリカかなと思っていた」と川村。

「でも英語がまったくしゃべれなくて、今田さんに『(部活と学業の両立を問われる)アメリカに来ても、勉強ばかりで1年はゴルフができないかもしれない』と言われて……。さすがに、それは無理だと思った」

 ただ、プロになってから飛び込んだ海外転戦では、語学力の不安は想像したほどのものではなかった。

「英語は文法を考えながら話すよりも、片言でも雰囲気でどんどん伝えた方が、向こうも分かるみたい。もちろん勉強は絶対にした方がいい。でも、英語を話せること以上に友達を作ることが大事ですかね。困った時に助けてくれる友達を。アジアンツアーの会場で、オフィスに『どう言えばいいのか……』と困っていたら、友達の選手が『マサ、おれが伝えておくよ』と助けてくれたこともあった」

幼稚園の時に書いた将来の夢は「冒険家」。

 川村には試合でインドを訪れた際、耳にした印象深い言葉がある。

「サミットではインド人を騙すこと、そして日本人を喋らせることが一番難しい」――。

「日本人って、黙っていると『怖い』と思われる。喋らない民族というイメージがあるらしくて。黙っていると人が近づいてこない。でも、友達を作るのにゴルフは最高です。1度でも一緒に回って『ナイスプレー』と言い合うだけで、次は友達。人見知りせずに、普通に明るく楽しく振る舞うことが大事」

 外国の友人を作るため、そして転戦を続けるために、ゴルフが上手くなるに勝るツールはないというのが、今のところ信じている答えだ。

 昨オフに欧州ツアーの制度が変更されたため、川村は今年、日本ツアーから出場義務試合数の免除を受けられなくなった。各ツアーのシードを維持するためには日本で16試合、アジアで8試合以上出場しなくてはならない。だが、それに屈するつもりはない。ユーラシア大陸全土で戦う意欲に満ちている。

 幼稚園の時に書いた将来の夢は「冒険家」だった。「まだゴルフをはじめる前のことでしたけど。気づいたら……そっちに行きましたね」と笑う。

「将来アメリカに行くなら、僕は西回りで」

 クラブ14本で世界を巡る、現代の航海士のようだ。

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