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期限迫るFIBAの要求、詳細が判明。
東京五輪へ、日本バスケの「正念場」。  

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宮地陽子

宮地陽子Yoko Miyaji

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photograph byNIKKAN SPORTS

posted2014/09/26 16:30

期限迫るFIBAの要求、詳細が判明。東京五輪へ、日本バスケの「正念場」。 <Number Web> photograph by NIKKAN SPORTS

8月30日、NBLとbjリーグによる初の合同イベントが開催された。「プロリーグ組織委員会」が設立され、話し合いも進められているが、10月末に設定されたFIBAへの回答期限は、刻一刻と迫っている。

「教育の一環としてのスポーツ」を脱却できるか。

 これからは様々な面で「教育の一環としてのスポーツ」を脱却し、プロとして運営し、強化し、事業化していく必要がある。今までのやり方ではFIBAが納得する改革ができないということを認め、抜本的な変化を受けいれていかなくてはいけないのではないだろうか。

 ステートメントの文面からも、FIBAがこの改革が日本バスケットボール界にとって簡単ではないと理解していることがうかがえる。

 ステートメントの最後の文を掲載しよう。

「FIBAからの制裁は、軽々しく下されるような決断ではありません。しかし、そのような処置を取ることによって、JBAやJBAの構成員がFIBAの基本規程に従うようになることに加えて、JBAのもとで日本国内のバスケットボール・ファミリーが、遅くとも2016年(2020東京五輪のための予選過程が始まる時)までには上記の課題に集中して取り組むための一助となるようにと考えています」

制裁を回避できたとしても、それで終わりではない。

 つまり、制裁という一見厳しい処置を、あえてこの時期にとることによって、国内での危機感を高め、協力体制を強める効果を狙っているわけだ。最終的には2020年の東京五輪開催に向けて国内一丸となって代表を強化し、国内のバスケットボール人気を高め、加えて、オリンピックをきっかけとして国内のバスケットボールがさらに成長、発展できるような体制を作り上げることこそ、FIBAが日本バスケットボール界に求めていることなのだ。

 これは、2006年に国内で世界選手権を開催し、自国枠で出場しながらも、その後の発展が見られないどころか、トップリーグ分裂問題が長期化するなど、混乱を修正できていない日本の過去から、FIBAが感じている懸念でもある。

 10月末を期限としたFIBAの制裁問題は、今の日本バスケットボール界が直面している大事件であることは間違いない。ただ制裁を回避できたとしても、それですべてが解決したわけではなく、逆に制裁を受けたとしてもすべてが終わりというわけではない。

 FIBAの期限が1カ月後に迫っているからではなく、今後のために日本のバスケットボール界がどう変わっていかなくてはいけないのか、各関係者が本気で取り組まなくてはいけない時がきている。

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