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コートジボワールと日本の力関係は?
ベルギーを“挟んで”見えてくる真実。 

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田村修一

田村修一Shuichi Tamura

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photograph byGetty Images

posted2014/03/10 16:40

コートジボワールと日本の力関係は?ベルギーを“挟んで”見えてくる真実。<Number Web> photograph by Getty Images

後半から投入され反撃の狼煙となる1点目をもぎ取ったディディエ・ドログバ(中央)。その身体能力は日本にとって大きな脅威となるだろう。

日本とは対照的だったベルギーへの対応。

 ベルギーは伝統的に守ってカウンターのチームである。その本質はワールドカップ予選をわずか4失点(10試合)で突破した現代表も変わらない。

 奇しくもブラジル本大会でグループCに所属する3カ国との連戦になったベルギー。その3試合では、初戦のコロンビア戦で、相手にアウェーながら前線から強烈なプレスをかけられ、果敢に攻めあって0-2で敗れたのがトラウマになったのだろう。

 続く日本戦も、そしてこのコートジボワール戦も、立ち上がりは慎重だった。あまり前がかりにはならず、相手にある程度スペースを与えてボールを持たせる。その思いがけないプレゼントの生かし方が、日本とコートジボワールではまったく異なっていた。

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 日本は見るものを脱力させるミスから相手に先制を許しながらも、得意のパスサッカーを存分に披露し、次々と得点を重ねて後半なかば過ぎまでゲームを完全に支配した。対してコートジボワールは、ボールはキープするものの、相手のディフェンスブロックに入っていく術を持たず、逆にベルギーにペースを握られてしまったのだった。

一方的な展開が、選手交代によって変わっていく。

 運動量の少なさとコンビネーションの欠如。動きにスピードを欠くために、すべてをベルギーに対処されてしまったコートジボワール。トップ下に入ったヤヤ・トゥーレもマンチェスター・シティの彼とは別人で、効果的なプレーは何もできない。ジェルビーニョのドリブルも単発であるために、ひとりふたりはかわしても3人目で止められてしまう。

 守備では右サイドバックのセルジュ・オリエの動きが鈍く、大きな綻びになっていた。リーグアン最高のサイドバックと評価されるオリエだが、サイドを幾度となく突破されるばかりか、ベルギーの先制点も彼が簡単にフェライニのマークを外してしまったためだ。カウンターの対応も誤り、さらに失点していてもおかしくはなかった。

 だが、一方的な展開は、選手交代によって変わっていく。後半開始からディディエ・ドログバがトップに入り、ジェルビーニョが得意の右サイドに回ったことで、コートジボワールに徐々にリズムが生まれた。35歳のドログバに全盛期の強さはないが、ボールを受けファールを貰うことで幾度となくチャンスを作り出した。

【次ページ】 本当に日本代表が警戒すべきなのは……。

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