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<私とラン> 東洋大学駅伝部 「3連覇のプレッシャーを乗り越えて」
text by
NumberDo編集部Number Do
photograph byAtushi Hashimoto
posted2010/12/02 06:00
夏に怪我をした“新・山の神”柏原の仕上がりは?
全日本で快走した設楽兄弟をはじめ、新入生もいいものを持っています。まだランナーとしては完成されていなくて、すごく荒削りですが、すぐにレースで使えそうな子が設楽兄弟を含めて3人はいる。彼らはまだ精神的にアスリートとは呼べないのですが、それなのに走れてしまう。身体が元々いいエンジンを持っているんですね。
柏原は去年よりは仕上げが遅いですね。冬季練習がつめていないことと、夏に怪我をしたことが影響しています。貯金と一緒で積み上げてきたものがないのに、吐き出してばかりでは走れませんからね。昨季にくらべれば物足りないかもしれませんが、逆にいうと、これまでのレースで蓄積した身体と心の疲労がでているのかな、と。
柏原は高校のときは注目されるようなアスリートではありませんでした。個人では全国大会に出ていませんしね。それが1年生の箱根のあとから「日本長距離界を担う逸材」という存在になってしまって、本人もはっきり言葉にしないまでも、びっくりしたと思うんですよ。その意味では自分を振り返り、原点を見つめなおすにはいい時期だったんじゃないでしょうか。
選手たちが3連覇を意識して、チームの雰囲気が変わった。
技術的にも、何をやったら走れるのか、どうしたら走れないのかがわかったと思うんです。自分の走り、気持ちの強さ、積極性、骨盤の動かし方。こういったことは結果のでているときは意識しなくてもいいけど、不調のときはそれを理解していないと乗り越えられない。でもようやく感覚を取り戻してきたようです。
今年は選手たちが3連覇を強く意識していて、チームの雰囲気も変わった。選手たちも仲間の力と、駒澤や明治など他大学から力のある4年生が抜けた状況を見て、自分たちが優勝候補として注目されるのがわかっています。去年は「3位を狙う力はあるから、チャンスがあれば勝てる」と言ってきましたが、今回は明確に優勝を狙ってます。去年とは比べものにならないプレッシャーですけど、ここを乗り越えないと3連覇は達成できません。
箱根とは大会の性質が違う、出雲、全日本はあくまでもステップアップ。箱根では優勝を狙っていきたいです。
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◆東洋大学駅伝部監督・酒井俊幸さんへのQ&A
Q1 走りはじめたきっかけは?
14歳の時。競技としては、サッカー部だった中学時代に駅伝部に選ばれて。
Q2 どのくらいの頻度で走っていますか?
7回/週。毎朝学生が走る時に約1時間、1週間で約80kmは走ってます。
Q3 走る日のタイムスケジュールは?
Q4 お気に入りのコースは?
長野や群馬の合宿地で湖畔や森の中を走るのは好きです。鳥の囀りを聴いて走ると頭が空っぽに。
Q5 走るときに聴く音楽は?
聴きません。大学生のときから走っている時間は色々なことを考える時間になっているので。
Q6 今までのベストタイムは?
02:13:50 '01年にフランクフルトで出したものです。