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お待ちかね! 「もつ鍋 わたり」の
プロ野球前半戦「激辛総括」2013。
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![村瀬秀信](https://number.ismcdn.jp/mwimgs/0/b/-/img_0be1d44c5e6f99234a1e1432ed61653a23697.jpg)
村瀬秀信Hidenobu Murase
photograph byKYODO
posted2013/07/30 10:30
![お待ちかね! 「もつ鍋 わたり」のプロ野球前半戦「激辛総括」2013。<Number Web> photograph by KYODO](https://number.ismcdn.jp/mwimgs/3/0/700/img_30a6b11620154c9f057391abf11c73fc350222.jpg)
中野渡氏も訪れた、いわきでのオールスター第3戦。注目の大谷翔平(中央)は8回に同点打を放つなど活躍し、スポンサーから新車をゲット。しかし免許はまだ取得していないという。
1年目の前半戦なんて完全に“休み肩”の状態だろ。
――今年の前半戦は藤浪・大谷だけでなく巨人・菅野、ヤクルト・小川などルーキーのいきなりの活躍が目立ちましたけど、どのように見ていますか?
「ああいう風にルーキーがびゅんびゅんやれるってのも、球団やらが気を遣ってサポートして選手が入り込みやすい環境を作っているんだろうな。俺らの時みたいな『テメェこの野郎、なんだこのクソ坊主が』という野球じゃないからよ、選手もやり易いんだろうよ。
けどまぁ、1年目だからってのもあるんだよな。1年目の前半戦なんて完全に“休み肩”の状態だろ。そんで開幕から見たことのない大観客の前に立つと、アドレナリンガンガン出て投げてるわけだから、最初はみんないいんだよ。そっから一回疲れて立ち止まった時に真価が問われる。最初から勝てることは単純にすげえけどよ。でもこれからが本当の勝負よ。こっから対応してくるのがプロだからな。ファールになっていたのが前に飛び出す、打ち損じていたものが打たれ出す。そうなったときに本当の対応力がわかる。勝負どころの夏をどうやり過ごすか。そこがベテランとの差だな。ベテランは夏の過ごし方を知ってる。勝負どころに合わせてくる。そこでルーキーがどこまでできるか、楽しみなところだよな」
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――現在、ヤクルトの小川がハーラートップの10勝、菅野が8勝と勝ち星を重ねていますが、ここからが本当のプロ野球だと。
「そうだろうよ。まぁ、でも、あのヤクルトの小川ってのはいいな。ケガ人続出で石川しか柱がいねぇ中で救世主だろ。今バッピやってる佐藤がよ、『小川は全部の球種がいいし、適度に荒れながらも球がピシッとくるし総合力が高いですよ』ってベタ褒めしてたよな。
巨人の菅野も『実質上エースの働きだ』って店に来たジョン・ターニーが言ってたしな。試合を壊さない。負けが付かない。火だるまにはならねぇ。あの制球力と勝負勘は大したもんだよ。1年間周りにいろいろ言われながら浪人して、悔しい思いしたんだろうけど、結局、晴らせるのはグラウンドしかねぇ。入団前に散々原さんの甥っ子だって言われてたけどよ、最近はちゃんと『菅野だ』って言われてる。結果で周囲を黙らせたからな。たいしたもんだって」
谷繁さんも菊池はよくなったって褒めてたよ。
――埼玉西武では菊池雄星が4年目にしてついに才能を開花させましたね。
「谷繁さんも菊池はよくなったって褒めてたよ。元々素質がある中で、あいつなりにこれまでのプロで得た経験から色々と感じて練習したんだろうな。でもよ、弥太郎だけは認めてねぇのよ。菊池がうちの店に来たがってるらしいんだけど、弥太郎は『テメェはまだ早えよバカ野郎』って店の敷居を跨がせないんだってよ。あんだけ成績残してんのに、これ以上どうすりゃいいんだって。菊池は華があるから、弥太郎が全部持ってかれるんじゃねぇかって懸念してるのかもな。あいつ華ないから」