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<生活習慣を見直そう> 呼吸で太らない 「どうせやるなら鼻呼吸&ドローイン!」 

text by

粕川哲男

粕川哲男Tetsuo Kasukawa

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photograph byToshiya Kondo

posted2013/07/12 06:00

<生活習慣を見直そう> 呼吸で太らない 「どうせやるなら鼻呼吸&ドローイン!」<Number Web> photograph by Toshiya Kondo

より速く、楽に走りたい市民ランナーにもおススメ。

「より激しい運動をした場合は自然と口呼吸に切り替わるので、心配ありません。呼吸でしっかり疲れを取ることができれば、そのぶん仕事もできるし、やせるためのエクササイズの量も増やせます。特に、記録の向上を目指したり、より楽に走りたいと考えている市民ランナーの方々にとってはおススメですね」

 ウイルスは予防できるし、リラックスはできるし、疲労回復も手伝ってくれる。鼻呼吸って、いいことだらけじゃないか。

「どうせ毎日やるんであれば、口呼吸から鼻呼吸に変えてあげる。どれだけ忙しい人でも『俺、呼吸する時間がない』って人はいないでしょ? 毎日、無意識にやっている呼吸でプラスの効果があるなら、鼻呼吸をしない手はない」

ドローインは肩甲骨を寄せて、下腹部をペッタンコにする意識を。

 次はドローインについて伺った。聞き慣れない言葉かもしれないが、ドローインとは、呼吸と腹部の動きを組み合わせたシンプルなトレーニングだ。

「まず、正しい姿勢をとりましょう」

 そう言われて身構えたが、意識するように言われたのは以下2点だけ。

(1)肩甲骨を寄せて胸を張る。

(2)恥骨と尾骨をくっつけるつもりで、下腹部をペッタンコにする。

「では息を吐いて、お腹を凹ませてみてください」

 ん? 吐きながら凹ませる? 普段は呼吸に対してあまりにも無意識なので、自分が空気を吐いたときに、お腹が凹んでいるのか膨らんでいるのか、頭で考え出すとわからなくなってしまう。

 ここは迷わず、必死にお腹を凹ませよう。石井先生から「いいですね。綺麗なドローインです」と褒められた。

10秒以上凹んだ状況をキープすることで見えない筋肉を刺激。

「この状態を10秒以上キープして。呼吸は止めずに、自然にしてくださいね」

 実に簡単だ。これで太りにくい身体になるというなら、誰だってやれる。

「身体の内側から筋肉に負荷をかけるドローインは、腹直筋やインナーマッスルである腹斜筋や腹横筋を鍛えることができます。背骨の周りをグルリと支えている腹横筋は“天然のコルセット”の別名があり、鍛えればウエストが必ず細くなる。女性には特におススメです。これらの筋肉はいわゆる上体を起こす腹筋や一般的なトレーニングでは鍛えにくく、あまり意識されることがない。だからこそ効果があがりやすいんです。筋肉量が増えれば基礎代謝が上がり、脂肪が落ちやすくなる。ドローインで脂肪燃焼率が40%上がったという研究結果もあります」

【次ページ】 ドローインと有酸素運動の組み合わせも非常に効率的!

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石井基善

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