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メダルは少ないけど入賞が多い!?
日本と韓国のスポーツ政策の違い。
text by
松原孝臣Takaomi Matsubara
photograph byAFLO
posted2010/02/27 19:00
多くの種目に選手を大量に送り、入賞者だけが多い日本。
ひるがえって日本は、国際大会の成績によって各競技団体をランク付けし、それに応じて日本オリンピック委員会が支給する強化費の額も変わるが、韓国と比べれば、広く、まんべんなく強化を図ってきたと言える。
だから韓国が集中強化を図る競技では、日本は劣勢にならざるを得ない。
別の面から見れば、多くの競技に代表選手を送り込み、入賞の期待できる種目が多いのも日本である。例えばモーグル、スノーボード、クロスカントリー、ジャンプ、ノルディック複合……。
26日現在で、両国のメダル数は、韓国が金6、銀6、銅2の計14個(ショートトラックとスピードスケートで13個である)。日本は銀2、銅2の計4個。
メダルという尺度からは、韓国に遅れを取っているのは事実だ。
だが、個人的には、数多くの競技で日本の選手が上位を目指して懸命に戦っている姿を見られるほうが、メダルの数よりも好ましく感じられる。