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低迷続きの“飛行隊”に光明は見いだせるのか。 

text by

藤山健二

藤山健二Kenji Fujiyama

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posted2005/11/10 00:00

 来年2月のトリノ五輪に向け、選手たちは順調に調整を続けている。

 フィギュアスケートのGPシリーズ開幕戦、スケートアメリカでは男子の高橋大輔がSP、フリーともに1位となり見事に優勝。女子の恩田美栄も3位に食い込んだ。スノーボードでも改名したばかりの今井メロがハーフパイプのW杯第3戦で優勝。男子も国母和宏が勝ち、17歳同士の男女アベック表彰台が実現した。メダルラッシュに沸いた昨夏のアテネ五輪を彷彿させるような活躍が続く中、唯一心配なのがジャンプ陣だ。

 '98年の長野五輪以降、日本のジャンプ陣は長く低迷している。度重なるルール変更で、体の小さな日本人選手に不利になったのは事実だが、最大の原因は一向に世代交代が進まないことだ。今年7月に急遽全日本チームのヘッドコーチに就任したカリ・ユリアンティラ氏は、ベテラン中心のナショナルチームを一度白紙に戻し、過去の実績にとらわれず「今一番強い選手は誰か」に重点を置いた。五輪代表の選考についても、11月25日に開幕するW杯前半戦で、優勝もしくは表彰台に上がるなどの条件をいくつか設定した上で、そのW杯の出場選手は選考会での「一発勝負」で選ぶことにした。史上初の試みとなった「W杯代表選考会」は10月15、16日に長野・白馬で行われ、「今一番強い選手」として34歳の岡部孝信から18歳の竹内択まで10選手が選ばれた。一方で、5大会連続の五輪代表を目指す37歳の原田雅彦は落選。もちろん、W杯の成績次第では国内残留組との入れ替えもあるので、他の選手にもチャンスは残されているが、この10人が五輪代表争いで一歩リードしたのは間違いない。

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