Number Web MoreBACK NUMBER
大谷翔平“結婚発表”から1年…ドジャース記者が振り返る“妻・真美子さん”「何千万ドル稼ぐ夫を持つ女性としては…」米国人が感心した“30ドルのバッグ”―2025上半期 BEST5
text by

ビル・ブランケットBill Plunkett
photograph byGetty Images
posted2025/04/25 11:02

2024年12月、NBAロサンゼルス・レイカーズの試合を観戦する大谷翔平と真美子さん
ソウルの高尺スカイドームで行われたドジャースの試合の中継で、カメラは何度となくスタンドで大谷の母と姉と共に観戦する彼女の姿を抜いた。
スポーツネットLAのプロデューサーたちは、画面の裏でこれ以上やめろと注意されたようが、残念ながらアメリカにも配信される国際映像に関して発言権がなかった彼女たちは、ずっとカメラに追われ続けた。
大谷の結婚話は、ソウルでの初練習前に設定された大谷、ベッツ、フリーマンの合同記者会見でも、話題の中心となった。ある1人のレポーターが大谷に、彼女とどのように距離を縮めて深い関係になったのかを含め、新婚生活の現状について聞こうとした。
ADVERTISEMENT
この質問には、すでに大谷の秘密主義に慣れっこになっていたベッツとフリーマンが笑い出した。フリーマンは目の前にあった同時通訳のイヤホンをつかみ、耳の中に突っ込んだ。
「これはオレも聞きたいな」フリーマンが言った。「いけ、ショウ、言っちゃえよ」
大谷が詳細など話すはずがなかった。フリーマンのからかいにも動じず控えめに笑い、レポーターの質問をうまくはぐらかした。
「詳細は発表したというかインタビューで答えたとおりなので、ここで言う必要はないのかな、と思うんですけど」
と答えた。これはアリゾナで応じた短くかつ詳細にふれていないインタビューのことで、周囲から笑いが起こった。
「初めて一緒に、公式戦を見るのも初めてですし、そういう意味では、いい思い出になるのではないのかなと思うので、そこも含めて、まずは自分のやることに集中したいなと思います」
この時点の大谷は、野球に対する集中どころか、人生をも大きく変えてしまうような“危機”が迫っていることに、まったく気がついていなかった。

