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大阪桐蔭野球部の新入生が一番驚くことは? 「最強世代」で最初にブレークした“スーパー1年生”が振り返る16歳の衝撃「1日を乗り越えるのに必死で…」

posted2025/04/14 11:03

 
大阪桐蔭野球部の新入生が一番驚くことは? 「最強世代」で最初にブレークした“スーパー1年生”が振り返る16歳の衝撃「1日を乗り越えるのに必死で…」<Number Web> photograph by SANKEI SHIMBUN

大阪桐蔭「最強世代」メンバーの山田健太内野手

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佐藤春佳

佐藤春佳Haruka Sato

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SANKEI SHIMBUN

  1.  横浜高の優勝で幕を閉じたセンバツ高校野球。98年ぶりに大阪勢の出場がなかったことも話題になった。8年前の春、『大阪頂上決戦』を制し黄金期の幕を開けたのが大阪桐蔭高2年生の「最強世代」だった。精鋭揃いの顔ぶれは当時、どのような日々を過ごしていたのか。1年生で4番を任され「最強世代」で最初にブレークした山田健太内野手(現・日本生命)に聞いた。【全3回の1回目/つづきを読む】

 大阪桐蔭の門をくぐったのは9年前、2016年の春のことだ。新入生として初めて練習に参加した時の衝撃を山田は今も覚えている。

「入る前からレベルが高いというのは知っていましたし、想像もしていました。でも実際にはそれ以上でしたね。みんな言うと思いますが、衝撃的だったのはやはりノックです。新入部員が先輩たちのノックを見る時間があったのですが、そのスピード感には圧倒されました」

「最強世代」16歳の春

 後に「最強世代」と称されることになる同学年の部員は21人。根尾昂(現・中日)、藤原恭大(現・ロッテ)ら錚々たるメンバーが揃っていた。

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「有名な人ばっかり。でも、中学時代のボーイズやジャパンの繋がりでお互い知っていたので、緊張する、という感じではなかった。同級生で1番になりたいという気持ちはもちろんありましたけど、そんなことより1日1日を乗り越えるのに必死で(笑)」

 山田とて中学時代から全国にその名を知られた精鋭である。愛知県出身で、千代田中時代に所属した東海ボーイズでは中3の夏に日本代表に選ばれ、世界大会で優勝している。強豪・大阪桐蔭への進学を選んだのは、3年後の高校3年で迎えることになる夏の甲子園の第100回記念大会を見据えてのことだった。

「高校を選ぶにあたってまず、100回大会の甲子園で優勝したいという気持ちがありました。桐蔭には全国から凄いメンバーが集まってくるという情報も入ってきていましたし、どこなら一番優勝できる確率が高いのかと考えた時に、やっぱり大阪桐蔭だ、と……」

【次ページ】 1年夏に「大阪桐蔭の4番」に抜擢されて…

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