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「藤井さんに勝つの、きついですよー」永瀬拓矢九段の本音が沁みる…「ふ、藤井聡太七冠の賞金がケタ違い1億超!」観る将マンガ家が驚くトピックス 

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千田純生

千田純生JUNSEI CHIDA

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photograph by日本将棋連盟/Junsei Chida

posted2025/03/01 11:00

「藤井さんに勝つの、きついですよー」永瀬拓矢九段の本音が沁みる…「ふ、藤井聡太七冠の賞金がケタ違い1億超!」観る将マンガ家が驚くトピックス<Number Web> photograph by 日本将棋連盟/Junsei Chida

2月の将棋ハイライト。イラストは関連記事などからご覧になれます!

 延期となっていた順位戦で永瀬九段に勝利すると、最終局では菅井八段に勝利して5勝4敗でフィニッシュ。一時は残留争いを強いられるかとファンを心配させながらも、強さを見せつけました。

「渡辺先生はご謙遜するかと思いますが……」

 こう切り出した編集担当さんは、こう敬意を表していました。

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「もしケガをせず万全の状態だったとしたら、単独首位で名人挑戦権を得るか、名人挑戦プレーオフ進出もあったのでは?と思わせる強さでしたよね。渡辺先生は来期でA級通算15期目となります。現A級で唯一の40代の棋士として、感服するほかありません」

 渡辺九段以外の40~50代棋士も、快挙を達成しています。森内俊之九段(54歳)は史上11人目となる通算1000勝を達成し、特別将棋栄誉賞となりました。花束を渡した弟子の野原未蘭女流二段もとても嬉しそうでしたし、それを受け取るダンディーな姿はさすが森内先生! という風格でした。

 昇段では、人気棋士の山崎隆之八段(44歳)が2月6日の順位戦B級1組で羽生善治九段に勝利したことで「八段昇段後公式戦250勝」の規定で九段に昇段しました。昨年は棋聖戦で藤井棋聖に挑戦するなど、独創的な棋風は40代の今もなお輝いているのが、同年代として引き付けられます。

藤井七冠の賞金はケタ違い…1億7000万円超

 最後に……2024年の公式戦対局による賞金ランキングが発表されました。トップ10は以下の通り。

〈2024年獲得賞金・対局料ベスト10〉※カッコ内は23年のもの。ランク外は「―」
1位:藤井聡太竜王・名人 1億7556万円(1億8634万円)
2位:伊藤匠叡王 4364万円(1728万円)
3位:永瀬拓矢九段 3026万円(3509万円)
4位:佐々木勇気八段 2900万円(―)
5位:渡辺明九段 2594万円(4562万円)
6位:広瀬章人九段 2461万円(3066万円)
7位:豊島将之九段 2348万円(2223万円)
8位:山崎隆之八段 2124万円(―)
9位:菅井竜也八段 1648万円(1959万円)
10位:羽生善治九段 1622万円(2604万円)

 藤井七冠、まさにケタ違い……。その一方で田丸昇九段がNumberWebの記事で指摘していましたが——永瀬九段ら3位以下のトップ棋士の賞金・対局料がさらに上がってくれれば……と将棋界全体の発展を祈らずにはいられません。年度末も多くの人々を引き付ける対局に期待大です!〈将棋特集:つづく〉

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