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張本美和16歳に“敗れた中国エース”が思わず本音「実力も理解力も大きく向上している」女子卓球、50年ぶり“中国撃破”はなぜ生まれたか?―2024下半期読まれた記事
posted2024/12/30 11:01
text by
松原孝臣Takaomi Matsubara
photograph by
Getty Images
2024年の期間内(対象:2024年9月~2024年12月)まで、NumberWebで反響の大きかった記事ベスト5を発表します。スポーツ総合部門の第2位は、こちら!(初公開日 2024年10月12日/肩書などはすべて当時)。
卓球のアジア選手権で快挙が生まれた。
10月9日、女子団体決勝で日本は中国と対戦。3-1で破り優勝した。中国を破ったのは1974年に横浜で行われた大会以来、実に50年ぶりのことだ。
決勝ではまず張本美和と王藝迪が対戦。フルゲーム、3-2と張本が勝利する。第2試合では伊藤美誠が世界ランキング1位の孫頴莎に敗れたものの、第3試合で平野美宇が陳幸同に勝利し、2-1とリードする。
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ここで張本が再び登場する。相手は孫頴莎。第1、第2ゲームは孫頴莎が奪うが、張本はそれに動じない。第3ゲーム以降、慌てることなく落ち着いたプレーで孫頴莎を上回り、11-8、11-7、11-6と3ゲームを連取して0-2から逆転し3-2。7度目の対戦で孫頴莎からあげた初めての勝利は、チームに優勝をもたらす貴重な1勝となった。
中国エースの本音「美和は実力が大きく向上している」
萌芽はあった。アジア選手権に先立ち、9月14日のWTTチャンピオンズマカオ準決勝でも張本と孫頴莎は対戦している。このときも張本は2-4と食い下がり、接戦を演じた。
「楽しくて、試合がずっと続けばいいのにと思ったほどです」
試合後の言葉は、試合内容に手ごたえがあったであろうことを示していた。
一方の孫頴莎は張本についてこのように話している。
「美和はこの数年、全体的な実力も、試合を理解する力も大きく向上していると思います。美和はスタミナがあり、終盤は体力的に少しきつい感じがありました」