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「このままじゃ…苦しむ」古賀紗理那が語る“女子バレーの課題”「考えて動ける選手が圧倒的に少ない」とは?「本気で日本代表を目指す子のために」―2024下半期読まれた記事
posted2024/12/29 11:00
text by
田中夕子Yuko Tanaka
photograph by
Koichiro Matsui
2024年の期間内(対象:2024年9月~2024年12月)まで、NumberWebで反響の大きかった記事ベスト5を発表します。バレーボール部門の第3位は、こちら!(初公開日 2024年10月25日/肩書などはすべて当時)。
「今まで以上にNGはないから何でも話します」
宣言した通り、古賀紗理那はしゃべり続けた。
「本気で変わらないと、絶対に勝てない」
これまでの歩みを振り返りながら飛び出す言葉はすべて古賀の本心で、時折「今の話、さすがに書けないですよね」と苦笑いを浮かべるほど、際どい話題も上がる。だがその言葉の端々から、彼女がいかにバレーボールを愛し、どれほど真剣に取り組んできたかが伝わってきた。
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そして、ジェスチャーも交えながら語る古賀の言葉に最も熱を帯びたのが、これからの日本代表や女子バレーの未来について、話を向けた時だ。
古賀の言葉は辛らつだった。
「すごく言い方が悪いかもしれないですけど、このままじゃ負けるし、苦しむと思います。それぐらい、女子バレーは本気で変わらないと、絶対に勝てない。危機感しかないです」
なぜそう考えるのか。
「“考えて動ける”選手が圧倒的に少ない。それは選手個々の問題でもあるけれど、これまでの環境も大きいと思っていて。私も含めて、ほとんどの女子選手は小学生、中学、高校、ずっと言われたことをやるだけ、指示を待って動くのが当たり前だった。だから自分で動いたり、考えたりできないし、できる土壌がない。だから、正直に言えば、日本人選手を相手にして戦うVリーグはすごく楽でした」