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世界No.1ゴルファー“衝撃の逮捕劇”なぜ起きた? 警官が負傷、危険運転など4つの容疑で緊急連行「ゴルフ場の前で手錠を…」SNSは賛否両論
text by
舩越園子Sonoko Funakoshi
photograph byGetty Images
posted2024/05/22 17:01
全米プロ2日目、会場の目の前で緊急逮捕された世界ランク1位のスコッティ・シェフラー(27歳)。温厚なシェフラーがまさか囚人服を着ることになるとは…
「建物の隅っこにテレビが置かれていて、ニュースで僕の映像が流されていた。交通事故で男性が亡くなったこと、大渋滞が起こってスタート時間が遅延され、僕のティタイムは10時過ぎになっていることを、そのとき初めて知った。間に合うかもしれない。そう思った途端、今のうちにここでウォーミングアップをしようと思い立ち、僕は監房の中でストレッチを始めた」
それから間もなく、シェフラーは釈放され、迎えの車に乗り込んだ。そして、警官にエスコートされながらバルハラへ急行。スタート時間のほぼ1時間前に到着し、ドタバタの逮捕劇の直後にもかかわらず、会心のゴルフを披露した。
2日目の5アンダーの好ラウンドの際は、極度の緊張状態がそのまま極度の集中状態につながっていたのかもしれない。だが、一夜明けた3日目は2オーバーとスコアを落とし、24位タイへ急降下した。しかし、最終日にスコアを6つ伸ばして8位タイへ再浮上したあたりは、さすが世界ランキング1位の貫禄だった。
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「いろいろなことをコントロールして、いいフィニッシュができたことを僕は誇りに思う」
しかし、前代未聞の逮捕劇は、まだ「フィニッシュ」できてはおらず、今後の展開に注目が集まっている。
「シェフラーは気の毒」「棄権すべきだった」
ゴルフファンや関係者、米メディアの受け止め方や見方はさまざまだ。
すぐに車を止めなかったシェフラーに手錠をかけ、逮捕・連行したことは「警官の過剰反応」「災難にあったシェフラーは気の毒」とシェフラーに同情を寄せる意見がある。
一方で、警官の指示に従わず、警官にケガを負わせたことは事実であり、「明らかにシェフラーの罪」「言い逃れはできない」という厳しい指摘もある。こんな騒動を起こしたのだから「大会に迷惑をかけないよう、試合は自ら棄権するべきだったのでは?」という声も上がっていた。