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関東地区以外にも門戸を開放した箱根駅伝予選会。「出てよかった」と充実感をにじませた選手たちの声と、まだ残る課題

posted2023/10/31 10:00

 
関東地区以外にも門戸を開放した箱根駅伝予選会。「出てよかった」と充実感をにじませた選手たちの声と、まだ残る課題<Number Web> photograph by Yuki Suenaga

第100回箱根駅伝予選会後に、取材に対応する皇學館大学の寺田監督

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藤井みさ

藤井みさMisa Fujii

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Yuki Suenaga

 第100回箱根駅伝に合わせて発表された「関東地区以外への門戸開放」。10月14日の第100回箱根駅伝予選会には、関東学連加盟校以外では札幌学院大学、信州大学、愛知工業大学、中京大学、皇學館大学、京都産業大学、立命館大学、大阪経済大学、放送大学関西、環太平洋大学、日本文理大学の11校が参加した。だが関東地区以外のトップは京産大の27位と、関東とのレベルの差を感じさせる結果となった。

「走ってみたい」と考える選手たち

 箱根駅伝はあくまで関東の大会であり、関東地区以外の大学は例年ならば全日本大学駅伝を最大の目標と考えて力を注いでいる。また、箱根駅伝予選会に出場するにはハーフマラソンを完走できる選手を少なくとも10人そろえる必要があり、長い距離に向けて強化をしてこなかった関東地区以外の大学にとっては厳しい結果になることは目に見えていた。

 それでもエントリーをしたのは、選手自身が「走ってみたい」と希望したという大学がほとんどだ。箱根駅伝にあこがれていたが関東の大学に入れなかった、関東の大学でやっていく自信がなかった、という理由で関東地区以外の大学で陸上競技を続ける選手は少なくない。9月の日本インカレ10000mで11位(日本人4位)に入った京産大の中村光稀(3年)も、日本インカレのレース後に「高校の時から興味はあったけど、関東に行っても自分のレベルではやっていけないと思っていたので、このチャンスはうれしい」と話していた。京産大は6月の全日本大学駅伝関西学連出場大学選考会で本大会への出場を逃した後、チャレンジをしようと選手間で話し合い、箱根駅伝予選会への出場を決めた。

 また、10月9日に出雲駅伝、14日に箱根駅伝予選会と、1週間のうちにふたつの大きな大会に出場することになった大学もある。関東地区以外では皇學館大、大経大、立命大、環太平洋大の4校がそうだ。北海道学連選抜でも5人の札学大の選手が出走した。中4日となるスケジュールだが、主力をどちらにも出場させる大学もあった。ちなみに前述の5大学のうち、皇學館大以外は11月5日の全日本大学駅伝の出場権も獲得している。

 環太平洋大では、出雲駅伝、全日本大学駅伝の間に箱根駅伝予選会が入り厳しいスケジュールになることはわかっていたが、「この100回大会のタイミングで競技をしていること自体が奇跡のようなことだから、自分たちが全国でどの位置にいるのかを見たい」と選手たちがまとまったという。

 

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