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長友佑都「僕が叩かれている記事を読んで」、酒井宏樹が“内田篤人から学んだ守備”とは… 30代のJリーグ勢がW杯で見せた“円熟味”

posted2022/12/13 17:07

 
長友佑都「僕が叩かれている記事を読んで」、酒井宏樹が“内田篤人から学んだ守備”とは… 30代のJリーグ勢がW杯で見せた“円熟味”<Number Web> photograph by Kiichi Matsumoto/JMPA

長友佑都と谷口彰悟、酒井宏樹。Jで戦う30代の守備者たちはカタールW杯でその経験値の高さを見せた

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NumberWeb編集部

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 雑誌「Sports Graphic Number」と「NumberWeb」に掲載された記事のなかから、トップアスリートや指導者たちの「名言」や写真を紹介します。今回はサッカー日本代表・国内組にまつわる3つの言葉です。

 <名言1>
 僕が叩かれている記事を読んで、わざと自分のなかに入れてみたりしてますよ。
 (長友佑都/Number830号 2013年6月13日発売)

◇解説◇
 今や2022年の“流行語大賞”に躍り出た「ブラボー!」。その声の主と言えば長友佑都だ。フィールドプレーヤーとしてはカタールW杯日本代表の最年長となる36歳で、4大会連続となるW杯選出となった。左サイドでのはつらつとしたプレーぶり、ピッチ外で見せるエナジーに溢れる言動はいまだ若々しく、チームに勢いをもたらした。

 一方でJFA公式YouTubeの日本代表のピッチ外の出来事を追った「Team Cam」では、冷静にチーム全体の動向を把握しつつ、何をもたらせるかを思考していた。

インテルでは「ハラキリ」と酷評されたこともあったが

 長友は10年以上にわたる海外生活を経て、2021年に古巣FC東京に復帰した。セリエAきっての名門であるインテル、そしてガラタサライ(トルコ)やマルセイユ(フランス)といった各国名門クラブを渡り歩いた選手がJリーグでプレーしているという事実自体が、貴重なものだ。

 特に名門インテルでプレーする選手は、メディアからの強いプレッシャーにつねに晒されていると長友は語っていたことがある。「ハラキリしなければならないほど誤ったプレー」などと過激な言葉で批判を書かれることもしばしばだった。しかし長友は、意に介さない。

「ここで長くプレーすることがどれだけ難しいかは、いる人じゃないと分からない。常に安定してプレーできている人は、やっぱりメンタルが違う。図太いですよ。極端に言えば、ミスしても俺は関係ねえよって言えるぐらいのメンタル。純粋すぎたらやっていけない」

 このように精神力の重要性を強調した。まさに「メンタルモンスター」である。

 長友は現時点で、2022シーズン限りでFC東京と契約満了となっており、代表活動を含めた今後の去就について明言していない。さらには“現役引退も視野に入れている”との報道もある。ただFC東京サポーターはもちろん、Jリーグ全体の“広報役”として期待する人々が多いのもまた、事実だ。

【次ページ】 谷口が語った“Jリーグでも世界と戦う意識”

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