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長友佑都「僕が叩かれている記事を読んで」、酒井宏樹が“内田篤人から学んだ守備”とは… 30代のJリーグ勢がW杯で見せた“円熟味” 

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posted2022/12/13 17:07

長友佑都「僕が叩かれている記事を読んで」、酒井宏樹が“内田篤人から学んだ守備”とは… 30代のJリーグ勢がW杯で見せた“円熟味”<Number Web> photograph by Kiichi Matsumoto/JMPA

長友佑都と谷口彰悟、酒井宏樹。Jで戦う30代の守備者たちはカタールW杯でその経験値の高さを見せた

谷口が語った“Jリーグでも世界と戦う意識”

 <名言2>
 もちろん、ルカクぐらい大きな選手がいて、やられるイメージや想定をしたときに、「じゃあ、こうできるんじゃないか」というのは常に考えてやっています。
 (谷口彰悟/NumberWeb 2022年9月22日配信)
 https://number.bunshun.jp/articles/-/854697

 ◇解説◇
  スペインを撃破し、アジア勢初となる2大会連続決勝トーナメント進出を成し遂げた森保ジャパン。この一戦で3バックの一角として重要な役割を果たしたのが谷口だった。

 日本代表のフィールドプレーヤーとしては史上最年長となる31歳139日でのW杯初出場を左センターバックとして飾ると、的確な読みと身体を張ったディフェンスで強力なスペイン攻撃陣を1点に抑える奮闘を見せた。さらに続くクロアチア戦でも板倉滉の出場停止を受けて2試合連続となるスタメンに、この一戦でも粘り強い守りで120分間、集中が途切れることはなかった。

 谷口は長友、酒井宏樹らと違い、川崎フロンターレひと筋を貫いてきた。いわゆる根っからの「国内組」だ。それだけに海外のタフな相手とどれだけできるのか……と考える向きもあったかもしれないが、ヨーロッパの列強相手に十分に立ち向かった。それはフロンターレでの日々の意識づけがあったからこそだろう。

「海外の強豪とやってどこまで通用するのか、しないのかを試したいですね。今までも何試合か出させてもらいましたけど、歯が立たないとは思わなかったし、『できる』と思ったことの方が多かったですから。自信を持って戦えるし、気持ちは本当に充実しています」

 今大会での活躍ぶりには、川崎でともにプレーし、現在解説者として谷口らのプレーを見つめる中村憲剛もこう語っていたほどだ。

「CBとしてタフにプレーすることはもちろん、プレスをかけられても慌てずにいつもの彼らしく、しっかりと相手を見てパスをつないでいった。フロンターレで培ってきたものを、そのまま出してくれました。W杯という特別な舞台に、僕の知っている谷口彰悟がいました」

 Jリーグが主戦場でも、世界の列強相手に戦える。谷口はそれを示してくれた。

酒井宏樹が見せた安定感抜群のサイドバックぶり

 <名言3>
 人をうまく動かせれば、とんでもない相手とも互角に戦える。
 (酒井宏樹/Number957号 2018年7月19日発売)

◇解説◇
 酒井宏樹は“最も頼れる右サイドバック”としての評価をゆるぎないものにした。

 アルベルト・ザッケローニ監督時代から常時招集されていた中で、ヴァイッド・ハリルホジッチ体制のもとで不動のレギュラーに定着。ロシアW杯では4試合連続フル出場し、森保一監督に体制が変わってもその座は揺るがず、オーバーエイジ枠で東京五輪にも出場した。

【次ページ】 酒井が内田篤人から学んだ“守り方”とは

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