Number World Cup ExpressBACK NUMBER
《スペイン戦はどう戦う?》森保監督が「カウンターは参考になった」と語っていた、バルサの“あの試合”とは?
posted2022/12/01 11:00
text by
二宮寿朗Toshio Ninomiya
photograph by
Hiroyuki Nakamura
デスク サッカー解説者の戸田和幸さん、フォトグラファーの近藤篤さんとのコスタリカ戦レビューの動画を拝見しましたが、0−1で敗れた直後とあって、ちょっと沈んだ感じが伝わってきましたよ。
二宮 試合を観た後すぐの収録でしたからね。ミスからの失点にはなりましたけど、ゴールをこじ開けられなかったことが敗因だとは思います。5バックにしてブロックをつくって構えるコスタリカの堅守をどのように崩せば良かったか、など、戸田さんが的確な見解を示されていますからぜひ観ていただければと思います。
デスク 逆転勝ちしたドイツ戦から中3日。どういうスタメンで臨むのかが、注目されました。前田大然→上田綺世、伊東純也→堂安律、久保建英→相馬勇紀、田中碧→守田英正、酒井宏樹→山根視来と5人交代したわけですが、二宮さんはどのように捉えましたか?
コスタリカ戦敗戦の要因
二宮 選手たちのコンディションを把握できているわけではないので言及に難しい部分はありますが、戸田さんが言うようにドイツ戦と基本的には同じメンバーで行くパターンか、もしくは9月のアメリカ戦とエクアドル戦でテストしたようにもっと入れ替えて大幅なターンオーバーにするか、そのちょうど間を取るような形になりましたよね。
個人的には日本のほうがボールを保持する戦いを想定するならば、たとえば攻撃を組み立てられる柴崎岳を配置するパターンもあるのかなとは思いました。ボールを持って、崩して勝つぞというチームに対するメッセージにもなりますから。それともドイツ戦のようにカウンターを軸に置くのか、模索したままで前半を使ってしまった印象がありました。
一方、スペイン相手に7点も奪われて負けているコスタリカは4バックをやめて5バックにして、日本のスピードを殺しながら自分たちのペースに引きずり込んでいくという狙いがはっきりしていました。狙いが定まらない日本と、逆に定まっているコスタリカ。このコントラストが勝敗に直結した形になりました。