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“最高の相棒”藤井直伸(30)が胃がんステージ4を公表「聞いた時は、自分は固まってしまった。でも…」東レ・李博に響いた言葉とは
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![米虫紀子](https://number.ismcdn.jp/mwimgs/6/3/-/img_63c0172edf1a3eec5d5017836b5eb9301895.jpg)
米虫紀子Noriko Yonemushi
photograph byTORAY ARROWS
posted2022/03/08 11:02
![“最高の相棒”藤井直伸(30)が胃がんステージ4を公表「聞いた時は、自分は固まってしまった。でも…」東レ・李博に響いた言葉とは<Number Web> photograph by TORAY ARROWS](https://number.ismcdn.jp/mwimgs/f/b/700/img_fbd49f1f1edccb6337f534e8f6cfff65155551.jpg)
サブに回る機会が増えたが、チームを懸命に鼓舞する李博(15番)。「ともに頑張っている」ことを伝えるために坊主頭でコートに立った
藤井がコートを離れてから、李の出場機会は減った。
篠田監督は「李は、藤井とのコンビは最高級ですけど、ずっと代表に行っていた分チームにいる時間が少なかった。今季のリーグの前半戦もずっと藤井とAチームでやっていて、真子とコンビを合わせる時間がなかったので」と言う。
李と藤井は昨年、9月のアジア選手権まで代表で戦い、東レに合流したのはリーグ開幕直前だった。今は、Bチームでずっと真子と練習していた1年目のミドルブロッカー西本圭吾が先発起用され、息の合ったコンビを見せている。
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李と藤井にしかわからない“あうんの呼吸”があるゆえに、他のセッターとの信頼関係を築くのは少々時間がかかるのかもしれない。
それでも李は、今できることを懸命にやろうとしている。セッター真子や酒井啓輔とコンビを合わせる努力はもちろん、試合中は、タイムアウトになると真っ先にベンチを出て笑顔で選手を迎え、西本や高橋の肩をたたきながらアドバイスを送る。少しでも劣勢になると、サッとベンチコートを脱いでアップゾーンでジャンプを繰り返す。
「自分もまた成長しながら、藤井を待ちたいなと思っています」と前を向く。
無二の相棒がコートに帰ってくる時を、李は心待ちにしている。
みんなが、藤井を待っている。
記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。
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