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大谷翔平とエンゼルスをプレーオフで応援できる可能性も高い? 水面下で進む「MLBプレーオフ改革案」を詳しく分析してみた 

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ナガオ勝司

ナガオ勝司Katsushi Nagao

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posted2022/02/27 11:03

大谷翔平とエンゼルスをプレーオフで応援できる可能性も高い? 水面下で進む「MLBプレーオフ改革案」を詳しく分析してみた<Number Web> photograph by Getty Images

今季はプレーオフ進出を目指すエンゼルスと大谷翔平。改革案による影響とは?

(2)地区優勝したチームには勝率順に「ホームゲーム・アドバンテージ」が与えられ、最高勝率のチームがワイルドカード・ゲームに勝ったチームと、残る2チームがそれぞれ、3戦先勝方式の「地区シリーズ」を戦う。

 地区優勝の最高勝率チームが(B)と、(A)に勝った2チームが3戦先勝方式の「地区シリーズ」を戦う。従来通り、いずれも勝率の高い方に3試合の開催権=「ホームゲーム・アドバンテージ」が与えられる。

(3)「地区シリーズ」に勝ったチームが、4戦先勝方式の「リーグ優勝決定シリーズ」を戦う。それに勝ってリーグ優勝したチームが同方式の「ワールドシリーズ」を戦い、「MLB王者」を決める。

 変更なし

プレーオフは、北米スポーツでは当たり前の楽しみ方

 プレーオフ進出チームが増えて思い出すのは、パンデミック下で行われた2020年の変則プレーオフだ。

 同年は公式戦が60試合に大幅削減された代わりに、プレーオフ進出チームが一気に両リーグ計16チームとなった。両リーグそれぞれでは東、中、西の3地区の優勝チームと各地区2位の6チームに、勝率上位2チームが加わっての計8チームである。試合数が激減した上、無観客で行われたことによる収益減を補うためだったが、関係者の間では意外と評判が良かったため、今回のプレーオフ拡張は自然な流れだったのかも知れない。

 元々、公式戦終了後のプレーオフ開催で盛り上がるのは、北米スポーツでは当たり前の楽しみ方だと思っている人は多いので、違和感などあるはずがない。

 たとえばアメリカン・フットボールのNFLは全30チーム中、プレーオフ進出チームが両カンファレンスで計14チームもある。2つのカンファレンスは構造上、MLBのア・リーグとナ・リーグと同じではないが、両カンファレンスの4地区王者+ワイルドカード3枚=計14チームが「カンファレンス王者=MLBならリーグ王者」を決めて、その勝者がNFL王者を決める「スーパーボウル=MLBならワールドシリーズ」に進出するという構図は、とてもよく似ている。

 NFL地区王者の各カンファレンス勝率上位2チームは、プレーオフ第1ラウンドの「ワイルドカード・ラウンド」を免除される「シード権」を持っており、「ホームゲーム・アドバンテージ」も同様で、MLB機構が推進する14チーム形式のプレーオフのモデルとなっているようだ。

【次ページ】 プレーオフ進出を狙うエンゼルスは…

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