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松本人志の予想「M-1。波乱やな」→4年目ももに「3年後優勝顔」 M-1で王道しゃべくり漫才は“逆襲”できるのか、注目は金属バット? 

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飯尾篤史

飯尾篤史Atsushi Iio

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photograph byM-1グランプリ事務局

posted2021/12/20 17:25

松本人志の予想「M-1。波乱やな」→4年目ももに「3年後優勝顔」 M-1で王道しゃべくり漫才は“逆襲”できるのか、注目は金属バット?<Number Web> photograph by M-1グランプリ事務局

錦鯉の優勝で幕を閉じた2021年のM-1グランプリ。初出場のコンビが5組出場するなど、来年への期待も高まった大会となった

 結果として、初出場組につけ入る隙を与えず、錦鯉、オズワルド、インディアンスの連続出場組がキャリアの差を示したが、それでも期待してしまうのは、初出場組の未来だ。

 気の早い話だが、来年のM-1を引っ張っていくのは、この5組になるだろう。

 個人的に推していたのは、ロングコートダディももだった。

 惜しくもファイナルステージには届かなかったが、ロングコートダディは漫才とコントの二刀流。今大会でもコント色の強いネタを披露した(以前はしゃべくり漫才もやっていた)。

 かつて、かまいたちは自分たちのライブで漫才とコントを半々に取り組みながら両方の腕を磨き、2017年にキングオブコントを制したあと、完全に漫才に注力したという。

 果たして、ロングコートダディはどのような戦略で腕とネタを磨くのか、どちらかに重きを置くのだろうか。

爪痕を残した結成4年目もも

 5位という結果だったが、ももも爪痕を残したと言っていいだろう。

 正統派のしゃべくり漫才で、大阪芸人らしく、畳みかける勢いと言葉の強さがある。

 今回は「○○顔」の面白さに審査員や会場がハマるまでに、少し時間を要してしまったか。

 コンビを結成してまだ4年。松本人志が「3年後優勝顔」と言ったようにポテンシャルが高く、ミルクボーイの「オカン」ネタのように“仕組み”を見つけたという強みもある。

 一方で、2019年のミルクボーイは初出場で優勝している。ももは来年以降、スタイルをイジらなければ前年と同じと見られてしまうが、イジればイジるほど、オリジナルが一番面白かった、ということになりかねない。そこは腕が試されるところだ。

 ただし、「○○顔」という分かりやすい武器があるため、テレビ番組に呼ばれる回数は飛躍的に増えるに違いない。

【次ページ】 M-1に押し寄せる多様化の波、来年見たいのは…

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