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《35打席連続無安打》絶不調の佐藤輝明に、通算403本塁打・山崎武司が2つの助言 「屈辱でも…」「オヤジ(ノムさん)が生きていたら」 

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間淳

間淳Jun Aida

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photograph byKyodo News

posted2021/09/10 11:05

《35打席連続無安打》絶不調の佐藤輝明に、通算403本塁打・山崎武司が2つの助言 「屈辱でも…」「オヤジ(ノムさん)が生きていたら」<Number Web> photograph by Kyodo News

35打席連続無安打で、登録抹消の報道も出ている佐藤輝明。山崎武司氏にスランプ脱出法を聞いた

「詰まれ。どん詰まりの内野ゴロを打つつもりで振ってみろ」

 打者にとって打球が詰まるのは「最大の屈辱」と山崎さんは話す。だが、屈辱の先にスランプ脱出があるという。

 佐藤の不調の原因は右足を早く地面につきすぎていることにあるため、打球を詰まらせる意識で長くボールを見れば、自然と軸足の左足に「ため」ができると分析する。

「最近の佐藤には自分の形で豪快にスイングした空振り三振がない。全部、体の前で打ちにいって体勢を崩されている。どんな打者も詰まるのを嫌がるが、今の状態なら、どん詰まりのセカンドゴロでいいという気持ちで打席に入る。試合になると投手の方に体が向かってタイミングが早くなるから、結果的に帳尻が合う。それで、少しずつ自分の打撃を掴んでいけばいい」

 詰まる意識で打席に入れば、右投手が投じる内角低めのスライダーやカットボールを見極めやすくなる。また、今は追いかけてしまっている外角へ逃げるツーシームにもバットが止まり、打者有利のカウントがつくれる。ストライクゾーンに来る確率が上がれば、スタンドまで運べる可能性は高くなる。

三振を避けようとすれば、良さが消える

 詰まることを恐れず「ため」をつくる技術的なポイントに加えて、山崎さんが挙げたのが考え方の修正だ。

「三振がナンボのもんだ」

 不振に陥るとメディアや世間の風当たりは強くなる。熱狂的なファンで知られる阪神であれば、なおさらだ。

 特に、打球が前に飛ばない三振は印象が悪く、批判されやすい。しかし、山崎さんは「三振をシーズンに150しようが、180しようが気にする必要はない。それは来年の課題でいい」と話す。三振を避けようとすれば、どんな打者もバットに当てにいく。佐藤の長所は消えるのだ。

【次ページ】 山崎がスタイルを貫けた“ノムさんの言葉”

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