プロ野球PRESSBACK NUMBER
田中将大32歳は「全盛期より力が落ちても」楽天逆転Vのキーマン… OB山崎武司が迷わず推すワケ《佐々木朗希との初対戦で好投》
posted2021/09/11 11:03
text by
間淳Jun Aida
photograph by
Sankei Shimbun
「普通にやれていない。先発投手が今より30%よければ1位をぶっちぎっている。今シーズンは、先発陣がイーグルスの売りだったわけだから」
楽天を退団して10年。2007年には本塁打王と打点王の二冠を手にした山崎武司さんは、古巣への物足りなさを口にした。
「通算538勝カルテット」が十分には機能していない
今シーズンの楽天は、田中将大が2013年以来、8年ぶりに復帰。昨シーズン最多勝の涌井秀章に、通算8度の2桁勝利をマークしている岸孝之、さらに、2018年まで6年連続2桁勝利の則本昂大で形成する「通算538勝カルテット」は他球団がうらやむ顔ぶれだった。
しかし、田中は右ふくらはぎを痛めて開幕から出遅れ、現時点で4勝止まり。先発投手として試合をつくる役割は果たしているものの、本人も周りも納得する数字とは程遠い。開幕投手を務めた涌井も安定感を欠き、8月23日に再調整で登録抹消された。岸も則本も十分な貯金をつくれていない。
春季キャンプからパ・リーグの戦力を見定めてきた山崎さんは、楽天が4年連続日本一のソフトバンクに対抗するチームと見ていた。
ソフトバンクはエース・千賀滉大や守護神・森唯斗、さらには投打で外国人の主力選手も長期離脱。山崎さんは「イーグルスはソフトバンクを突き放せる力があるはずなのに、同じように付き合ってしまっている。毎年続けて及第点の成績を残すのが一番難しいので、イーグルスも全ての主力が機能するとは思っていなかったが、立場や年俸を考えたら、もう少し頑張らないといけない」と叱咤した。
楽天にとってもう1つの誤算は「外国人選手」
楽天のもう1つの誤算に挙げたのが「外国人選手」である。