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Jリーガーの香水はドルチェ&ガッバーナ? 前田大然はシャネル、槙野は…【瑛人・紅白出場】
posted2020/11/17 17:03
text by
杉園昌之Masayuki Sugizono
photograph by
J.LEAGUE
10年近く経っても、ふとよみがえる。いま流行りの歌ではないが、「その香水のせいだよ」と。
匂いの記憶は、簡単に消えることはない。憧れの人から漂ってきた香りは、脳にしっかりインプットされている。槙野智章は、口元をふっと緩めて思い返す。23歳で海を渡ったドイツ・ケルン時代の話である。
「ルート・ファンニステルローイ(当時ハンブルク/ドイツ)は、めちゃめちゃいい匂いがしました。とても甘かった。テレビゲームで使っていた選手が目の前にいて、ただでさえうまくて強いのに、あの香りにもやられたかも」
試合前、ハーフタイムに香水をつけてピッチに入るプロサッカー選手は、特段珍しくない。ヨーロッパでは文化になっており、いまや日本のJリーグでもスタンダードになりつつある。試合前のロッカールームであちらこちらからいい香りが漂ってくるのは当たり前。ボディクリームを使ったり、ユニホームに直接吹きかけたり、エンブレム部分にアロマオイルをたっぷり染み込ませる選手もいるようだ。
宇賀神から感じるパトリックの香り
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円陣を組むと、それぞれの香りが充満する。槙野はチームメイトである宇賀神友弥が愛用する香りを吸い込むと、好敵手のブラジル人FWを思い出し、「闘争心がめらめらと湧いてくる」と笑う。
「パトリック(ガンバ大阪)と同じ匂いがするので」
思わぬ効果もあるようだ。