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175cm131kg“いま最も勢いに乗る力士”翔猿 大学相撲部の同級生「相撲は大真面目、プライベートでは…」

posted2020/11/08 11:03

 
175cm131kg“いま最も勢いに乗る力士”翔猿 大学相撲部の同級生「相撲は大真面目、プライベートでは…」<Number Web> photograph by KYODO

西前頭4枚目まで番付を上げた翔猿

text by

飯塚さき

飯塚さきSaki Iizuka

PROFILE

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KYODO

 アマチュア相撲界で知られた存在であった岩崎兄弟。兄は現在十両で木瀬部屋の英乃海、そして弟は、新入幕で9月場所を沸かせた追手風部屋の翔猿である。持ち前の運動神経と相撲勘の良さで土俵上を動き回り、全中とインターハイで団体優勝に貢献。名門・日本大学相撲部進学後も、全日本相撲選手権大会でベスト16、東日本学生選手権で団体優勝など、小兵ながら着実に実績を積み上げてきた。 

 幕内で活躍する北勝富士とは、埼玉栄高校での同期生。同学年の力士たちよりも少し遅れての幕内デビューとなったが、ここにきてようやく彼の相撲のうまさを発揮できるだけの体と力がついてきたのだろう。ここでは、あらためて翔猿の魅力について紹介していきたい。

翔猿の魅力(1)野球、サッカーも親しんだ“抜群の運動神経”

 自身が申年生まれで、動きも猿のようであることから付けられた「翔猿」の四股名。彼はまさしく、小兵であるが故に、小さい頃から相撲の技を磨き、スピードを生かしたトリッキーな動きを身につけた。それを実現しているのは、関取のなかでも目を見張るほどの運動神経の良さ。幼少期から、野球やサッカー、水泳など、多競技に親しんだといい、スポーツにおけるさまざまな局面での体の使い方を自然と覚えていったのだろう。土俵上で見せる素早い反応や動きは、まさに突出した運動神経をもつ者が成せる業である。

 単に技術があるだけではない。技をかけるときの思い切りがいいのだ。素早く反応した上で、引きやいなしなどの技は、思い切ってかける。だから決まる。彼の技の切れ味が光っているのは、この運動神経と思い切りの良さのかけ合わせゆえといえる。

翔猿の魅力(2)じつは基本に忠実な相撲

 ここまで読むと、小さくて面白い力士がまた一人誕生したかのようにも思えるが、正確にいうとそうではない。確かに、彼は身長が175cmしかなく、小兵の部類には入るのだが、体重は131kgにもなった。いまの翔猿は、背が低くてもどっしりとした印象である。特に今年に入ってからは、体が大きくなるにつれて結果にもつながってきた。巧妙な技術力を相手の体に伝えられる、十分な体つきになったということだろう。稽古以外にウエイトトレーニングにも積極的に励んでいるそうで、下半身や体幹の力がついてきたように見受けられる。

 そして、なんといっても彼の相撲の魅力は、とても基本に忠実であるところだ。立ち合いは頭で当たって、脇を締めて低く前へ出る。決まり手ははたき込みが多いのだが、前へ出る力があるからこそ、繰り出す引きやはたきも決まるのだ。

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