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羽生善治九段、これぞレジェンドの格!「目の前に羽生さんがいる」重み。夢のタイトル100期へ竜王戦挑戦者決定戦進出。 

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posted2020/08/14 10:00

羽生善治九段、これぞレジェンドの格!「目の前に羽生さんがいる」重み。夢のタイトル100期へ竜王戦挑戦者決定戦進出。<Number Web> photograph by Kyodo News

竜王戦挑戦者決定三番勝負に進出した羽生善治九段(別日撮影)

 13日に第33期竜王戦決勝トーナメント準決勝・羽生善治九段(49)-梶浦宏孝六段(25)戦が行われ、102手で羽生九段が勝利した。前人未到のタイトル通算100期に向けて、挑戦者決定三番勝負では藤井聡太棋聖(18)らに勝利した丸山忠久九段(49)と対局する。

 ランキング戦5組優勝を果たした梶浦六段はここまで9連勝で竜王戦決勝トーナメント準決勝進出を決め、この対局前までの今年度成績でも10勝4敗、勝率0.714と勢いに乗っていた。

 初手合いの新鋭相手に、振り駒の結果後手番となった羽生九段は「横歩取り」の戦型に誘導。羽生九段の積極的な攻めによって、短手数ながら終盤の入り口に達する激しい攻防となった。

 夕食休憩後、梶浦六段は桂2枚を活用して後手玉に迫っていったものの、羽生九段がギリギリのところでかわしつつ、「玉は包むように寄せよ」の格言通り先手玉への挟撃態勢を作り、102手をもって大事な一局を制した。

中村太地七段からの貴重な証言。

 若き棋士が「羽生善治」という不世出の天才と戦う――その重みについて中村太地七段が貴重な証言をしてくれたことがある。

 棋聖戦、王座戦で3度にわたってタイトル戦で羽生九段と対局した経験のある中村七段(NumberWebで16日より連載開始予定)は、2018年の取材で以下のように語っている。

「羽生二冠は非常に勝率が高いですが、それは対局者にとって“目の前に羽生さんがいる”ということが大きな要素になると思います。そういった人間的な機微が生まれるのが、盤を挟んだ対局の醍醐味なのでしょうね」

【次ページ】 藤井棋聖だけでなく羽生世代にも注目。

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