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5月9日のJ再開が難しければ大胆に。
4カ月間ショートリーグ制の提案。 

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佐藤俊

佐藤俊Shun Sato

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posted2020/04/02 18:00

5月9日のJ再開が難しければ大胆に。4カ月間ショートリーグ制の提案。<Number Web> photograph by Getty Images

J1は第1節を消化した時点で中断となっている。ルヴァン杯や天皇杯、ACLなども踏まえて日程を勘案する必要性がある。

4カ月間の「ショートリーグ」。

 状況が悪化すれば、また延期という手段を取らざるをえなくなる。そうなると各クラブの負担やストレスが大きくなり、「またか」と選手のモチベーションを維持するのが難しくなるだろう。

 そこで5月のリスタートが難しいと判断する時が来たら、思い切って大胆な大会方式の変更に転じてもいいのではないか。

 例えば5、6月を思い切ってオフにする。7、8月を準備期間に設定し、9月から12月末までの4カ月間の「ショートリーグ」を開催する。

 4カ月間で1回戦総当たりにするのだ。

 J1はリーグ第1節を消化しているので残り16試合、第17節で終わるスケジュールだ。J2は残り20試合(第1節を消化)、J3は全18試合になるが、日程的に消化は可能だ。もしリーグ戦優先とした場合、日程変更したものの現状でスタートしていない天皇杯を中止にすることになる。

 一方でルヴァンカップはすでにスタートしており、レギュレーションを変更して行うと、公平性が担保できない可能性が出てくる。それを踏まえると継続より中止が合理的だ。

スケジュールに多少の余裕を。

 9月以降は台風など自然災害の影響を受ける可能性がある。そこでカップ戦をなくし、スケジュールに多少の余裕を持たせた方が安定的にリーグ戦を運営できる。

 Jリーグは「競技上の不公平」が懸念されるとして、今季のJ1・J2リーグ戦では降格制度を採用しないことを決めている。そのためフォーカスされるのは優勝争いだけになる。短期決戦で、どこが優勝するか分からない展開は通常のリーグ戦とは異なり、ひとつの盛り上がりを生む要因になるのではないか。

 また、真夏を避けられるので、選手のパフォーマンスは間違いなく向上する。いいコンディションで質の高いゲームが見られるだろう。そして観戦に来るファンにとって感染リスクが少ない環境が整っていれば、心からサッカーを楽しめるはずだ。

【次ページ】 出場試合数に応じてボーナス報酬も。

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酒井高徳

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