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ライガー、WWE殿堂入りの理由とは。
かつて馬場とカブキは辞退した!? 

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堀江ガンツ

堀江ガンツGantz Horie

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photograph byL/Naoya Sanuki R/AFLO

posted2020/03/19 20:30

ライガー、WWE殿堂入りの理由とは。かつて馬場とカブキは辞退した!?<Number Web> photograph by L/Naoya Sanuki R/AFLO

WWEの殿堂入りを果たした獣神サンダー・ライガー。過去にはジャイアント馬場らも殿堂入りの候補だっとか。

ジュニアヘビー級の定着。

 日本でこそジュニアヘビー級は、藤波辰巳(辰爾)や初代タイガーマスクの活躍もあり、'70年代末から1つの人気カテゴリーとしてしっかりと確立されていたが、アメリカでは“ライガー世代”の選手が出てくるまで、ジュニアヘビー級(クルーザー級)はそこまで重要視されておらず、ジャンルとは呼べない状態だった。

 それが'90年代前半、新日本プロレスでライガーを中心として、ワイルド・ペガサス(クリス・ベノワ)、2代目ブラック・タイガー(エディ・ゲレロ)、デイブ・フィンレーなど、外国人レスラーたちを巻き込んでジュニアヘビー級が再ブレイク。

 '90年代半ば、そのムーブメントは海を渡り、当時のアメリカのメジャー団体WCWにも飛び火する。そして'96年にWCWはクルーザー級王座を制定し、そこではエディ・ゲレロ、ウルティモ・ドラゴン、クリス・ジェリコ、レイ・ミステリオ・ジュニア、ディーン・マレンコら、日本のジュニアヘビー級シーンを彩った選手たちが大活躍。

 ライガー自身も新日本のシリーズの合間を縫ってたびたび参戦した。この“ライガー世代”の活躍によって、アメリカでもクルーザー級がジャンルとして定着するようになったのだ。

「僕個人の勲章じゃない」

 その後、2000年代に入ると、クリス・ベノワ、エディ・ゲレロ、クリス・ジェリコらがWWEのヘビー級部門でも大活躍。ライガーの“同志”たちは、身体が小さくてもその闘いぶりによってトップに立てることを証明し、その活躍の土壌を作った。そしてそれは、現在のAJスタイルズやフィン・ベイラーたちに受け継がれている。

 ライガー自身、今回のWWE殿堂入りについて「僕個人の勲章じゃない」とコメントを残しているが、多くのライバルたちとともにジュニアヘビー級を世界に定着させ、またその功績が今回の殿堂入りにつながったのだ。

【次ページ】 “幻のWWE殿堂者”とは?

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