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ウッズやケプカもグリーンに警戒心。
今年の全米OPは名門ペブルビーチ。 

text by

舩越園子

舩越園子Sonoko Funakoshi

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photograph byGetty Images

posted2019/06/12 17:30

ウッズやケプカもグリーンに警戒心。今年の全米OPは名門ペブルビーチ。<Number Web> photograph by Getty Images

5月の全米プロでは2日間、同組でプレーしたタイガー・ウッズ(左)とブルックス・ケプカ。

モチベーションは達成感と幸福感。

 とはいえ、ペブルビーチをかつて圧勝したウッズなのだから「目指すは優勝?」「メジャー16勝目?」と、世界のメディアから次々に質問が飛んだ。

「大事なのは、この全米オープンで再び優勝争いをするということ。僕は何年もそこから離れていたから、勝利を競い合うことが恋しく感じられる。今、それができるチャンスが僕にはある。そして得られる喜びを子供たちと分かち合いたい」

 結果より、記録より、大切なのは自分自身が感じ取る手ごたえと達成感、そして家族と分かち合う幸福感。

 ペブルビーチでの戦い方そのものは19年前と「変わらない」と言ったウッズだが、ウッズの今の心の持ちようや姿勢は「勝つためだけに戦う」と言い切っていた19年前とは、まったく異なっている。

 それが何を意味するか? もちろん、ウッズのゴルフにプラスの効果をもたらすに違いない。

3連覇を狙う好調ケプカ。

 今年の全米オープンを語るとき、決して忘れてはならない選手と言えば、2017年、'18年に続く3連覇に挑むブルックス・ケプカだ。

 全米オープンのみならず、今年5月に全米プロでも連覇を達成したばかり。すでにメジャー4勝。しかも、米ツアー通算6勝のうち4勝がメジャー大会。だからこそ、今週、全米オープン3連覇をやってのけるのではないかと期待されている。

 ラスベガスのブックメーカーによる優勝予想は1位。現在、世界ランキングでも1位のケプカの自信は膨らむばかりだ。 

 5月の全米プロでは、首位を独走し、最終日を2位に7打差で迎えながら、そのリードが一時は1打差まで詰められるというピンチに遭遇。しかし、踏み留まり、巻き返して勝利したことが、今のケプカの何よりの自信になっている。

「7打差がなくなっていったとき、そこから先には、何通りもの別の展開になる可能性があった。でもそこから勝ったという事実は、今週の全米オープンを戦う上で僕の大きなアドバンテージになる」

 そう言ったケプカの表情には大会3連覇への自信が漲っていた。

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