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<現地レポート>全米が待望するイノウエの再襲来。 

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杉浦大介

杉浦大介Daisuke Sugiura

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photograph byHiroaki Yamaguchi

posted2018/01/30 16:00

<現地レポート>全米が待望するイノウエの再襲来。<Number Web> photograph by Hiroaki Yamaguchi
昨年9月に米国デビューを飾った「怪物」は、ボクシングの本場でいかなる評価を受けているのか。
そして、本格的な世界進出を睨んで転向するバンタム級にはどんな敵が待ち受けているのか。

“YouTubeセンセーション”から“世界のモンスター”へ――。最近では多くの日本人ボクサーがアメリカのリングで活躍するようになったが、WBO世界スーパーフライ級王者・井上尚弥以上に米国デヴューを待望されたジャパニーズ・ファイターはいなかった。

 昨年9月9日に井上は初めて米リングに登場し、6度目の防衛戦で圧倒的な6回終了TKO勝ち。相手のアントニオ・ニエベス(アメリカ)の消極戦法ゆえに破壊的なKOシーンこそ見せられなかったが、日本の怪物の評判通りのパワー、スピード、スター性は多くのファンを感心させたはずだ。


 振り返ってみれば、「ナオヤ・イノウエ」の名前がアメリカのファン、関係者の間で初めて大きな話題になったのはもう3年以上前のことになる。2014年12月30日のオマール・ナルバエス(アルゼンチン)戦で、井上はWBO世界スーパーフライ級王座を11度も守ってきた2階級制覇王者を2回で一蹴。以降、主にアメリカ東海岸で取材活動を続ける筆者も「君の国から凄い選手が出てきたな」と盛んに声をかけられるようになった。

 その後、'16年4月には「リング・マガジン」が発表するパウンド・フォー・パウンドのトップ10に初めてランクイン(9位)。そして前述通り、昨年9月にとうとうアメリカでの初陣を飾り、井上は本場のファンにとってもようやく真の意味で馴染みの存在になった。これまでYouTubeでしか見られなかったスター候補は、これから一気に階段を上っていくかと思えた。

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井上尚弥

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