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<OPINION for Japan Football>
フローラン・ダバディ「通訳にもっと裁量を」 

text by

生島洋介

生島洋介Yosuke Ikushima

PROFILE

photograph byAtsushi Tokumaru

posted2016/11/21 06:00

<OPINION for Japan Football>フローラン・ダバディ「通訳にもっと裁量を」<Number Web> photograph by Atsushi Tokumaru

 アジア最終予選で日本代表が苦しい立場に追い込まれるにつれ、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督のコメントが批判のネタにされることが増えたように思います。例えば「本田のパフォーマンスがもっと良ければ勝てた」、「190cmないと良いGKとは言えない」といった言葉が、監督が本当に伝えたかったであろう意味とは異なる解釈で、記事の見出しに躍っていました。いったいなぜ、メディアとのコミュニケーションに問題が生じたのでしょう。


 オマーン戦、サウジアラビア戦に向けたメンバー発表の記者会見を聞きましたが、ヴァイッドさんとコンビを組む樋渡群さんの通訳はほぼ完璧です。私が気づいたミスは些細なものが2つだけ。もちろんいい日もあれば悪い日もあるでしょうが、樋渡さんはサッカーの指導者でもあるだけに監督の説明不足な部分をすぐに理解したり、言わんとすることを予測するような様子もありました。では何が問題なのか。私が気になったのは、こんな場面です。

 会見で記者が質問をする。監督はそれに応じて話し始めるけれど、どうも質問の趣旨とはずれた答えになっている。通訳を介した会見では、しばしば目にする光景かもしれません。話を聞き終えた記者はきっと、質問から逃げたな、あるいはわかっていないななどと感じるでしょう。こんなやりとりは、監督やチームにとっても、もちろん記者やその読者にとっても大きな損失です。そもそも記者会見は、監督の仕事の1つであり、チームマネジメントの一部。記者は敵でも味方でもなく、プロ同士が深くコミュニケーションを取るべき場ですから。

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