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2019年セ新人王争い、根尾昂は対抗。
本命に推したいヤクルト塩見泰隆。 

text by

小関順二

小関順二Junji Koseki

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photograph byKyodo News

posted2019/01/27 11:00

2019年セ新人王争い、根尾昂は対抗。本命に推したいヤクルト塩見泰隆。<Number Web> photograph by Kyodo News

2019年、2年目となる塩見泰隆。ルーキーイヤーは一軍で1安打のみだったが、どこまで数字を伸ばせるか。

根尾は適応スピードが速い。

 もう1人、注目選手を挙げれば中日が1位指名した根尾昂(遊撃手・大阪桐蔭)だろう。

 昨年夏の甲子園大会のあとに行われたBFA U18 アジア選手権では香港戦でサイクル安打を放つ活躍を見せ、藤原恭大(外野手・大阪桐蔭→ロッテ1位)とともに外野手としてベストナインに輝いている(このときのジャパンの遊撃手は広島1位の報徳学園・小園海斗)。

 また、同選手権の前に行われた壮行試合、大学日本代表戦では5番打者としてスタメン出場し、田中誠也(立教大3年)からレフト前ヒット、小島和哉(早稲田大→ロッテ3位)から三塁打を放っているように、高レベルの環境に適応するスピードが他の選手より速く見える。

2年目で注目したい塩見の充実。

 2年目以降の選手にも注目したい。'18年秋に行われたアジアウインターリーグでNPBイースタンが優勝したが、その主力として打率.392(1位)、本塁打4(1位)、打点12(5位)を記録した塩見泰隆(外野手・ヤクルト)が私の予想する新人王の本命である。

 アジアウインターリーグだけではない。イースタン・リーグでは規定打席未到達ながら打率.329、安打46、本塁打9を挙げ、OPS(出塁率+長打率)1.01、盗塁22(3位)はかなりの高レベル。ちなみに、ウインターリーグのOPSは10割を超える1.21だった。

 動画サイトなどでバッティングシーンを確認してほしいが、好打者に共通する慎重なステップと動きの小さい体重移動など、高い潜在能力を感じさせる。JX-ENEOS時代の走力を紹介すると三塁内野安打のときの一塁到達タイムが4.15秒、センター前ヒットのときの一塁到達タイムが4.26秒というのがあった。右打者としては俊足と言ってよく、守備もうまい。

 一軍の外野陣を見れば今季の年齢は青木宣親37歳、雄平35歳、バレンティン35歳と大ベテランが並び、大松尚逸、鵜久森淳志、比屋根渉が退団しているのでレギュラー奪取の絶好の風が吹いていると言っていい。

【次ページ】 同じヤクルトの村上も注目。

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