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ベテラン3人の引退と藤原恭大。
ロッテ22歳、香月一也が思うこと。
text by
永田遼太郎Ryotaro Nagata
photograph byKyodo News
posted2018/11/14 10:00
ロッテは2015年以降、平沢大河、安田尚憲、今年は藤原恭大と直近4年で3人の高校生左打者をドラフト1位で獲得。
森友哉の自主トレから変更。
香月がこの練習を取り入れるようになったのは、2018年1月に福浦、金澤岳(現二軍バッテリーコーチ)、岡田、田村龍弘が参加する自主トレに同行してからだ。
「田村さんから『お前、自主トレはどこでやっているの?』って訊かれて、それがきっかけで。その前は森(友哉、埼玉西武)さんと一緒に(自主トレを)していたんですけど、福浦さんの自主トレに行けるチャンスがあるんだったら、そっちの方が今の自分には必要かなと思った。
森さんと比べたら、福浦さんが現役でいられる期間は限られている。ならば今、自分の身になることをやるしかないと思ったので、福浦さんにお願いをしたら『いいよ』って二つ返事でした。強引に一緒に行かせてもらった感じです(笑)」
この打撃練習を取り入れた効果もあってか、香月の打球は以前と比べて質が変わったようにも思える。強いバックスピンをかけた打球が、外野の頭を次々と越えていく。
センター返しとウェイト。
福浦と過ごした自主トレで、自身の目指す方向性もしっかり定まったようだ。
「福浦さんの自主トレに行って、ライトに打つというよりもセンターへ打ち返す意識の方が大事だと改めて感じました。福浦さんの打球を見ていると、センター中心に打球が飛んでいく。それを真似してみようと、福浦さんの練習を自分の練習にも取り入れていこうと思ったのがきっかけなんです」
自主トレでは技術面の練習だけでなく、ウエイトなどのトレーニングの重要性も再確認した。
「(福浦さんは)もちろんバッティングもしっかりやるんですけど、ウェイトとかのトレーニング系も大事にされているんです。そこは本当に身についたと言いますか、42歳になってもあれだけ体が動けるのは、シーズン前、そして日頃のトレーニングをしっかり怠っていないからだと思うんです。自分もシーズンを通して動ける体を、トレーニングを通じて、しっかり作っていこうと思いました」
福浦、金澤、岡田らベテランとシーズン前に汗を流したことで、これまでとはひと味違った刺激を感じられたのだ。