野球のぼせもんBACK NUMBER

悲劇のエース・山下亜文は諦めない。
トライアウトを経て吉報は届くか。

posted2018/11/14 12:10

 
悲劇のエース・山下亜文は諦めない。トライアウトを経て吉報は届くか。<Number Web> photograph by Kotaro Tajiri

自らの野球人生を「負けっぱなし」と語る山下亜文。復活のチャンスは与えられるのだろうか。

text by

田尻耕太郎

田尻耕太郎Kotaro Tajiri

PROFILE

photograph by

Kotaro Tajiri

 今年のトライアウトは例年にも増して華のあるメンバーが揃った。

 元大リーガーでWBCやオリンピック出場経験もある西岡剛(前阪神)が2打席目で対戦したのは成瀬善久(前ヤクルト)だった。その左腕はロッテ時代の'07年に16勝1敗という驚異的な成績を残し、加えてシーズン200投球回を2度達成した実績を持つ。

 かつて同僚だった2人がまったく違うユニフォームを着て、プロ野球選手としての微かな生き残りの可能性をかけて対峙するそれは、特にロッテファンにはかなり衝撃的に映ったに違いない。

 結果は、西岡に軍配が上がった。成瀬のストレートを左中間に弾き返す会心の二塁打を放ってみせた。西岡は「(現役を)続けたい一心」でトライアウトに臨んだ心中を明かした。成瀬もまた「今年は下半身にしっかり乗せて投げるやり方を試したら、真っ直ぐが良くなった。それが、まだやりきっていないと思うキッカケになった」と普段クールな男が少しだけ熱っぽい口調で語った。

 ほかにも巨人の第83代4番打者の中井大介や'15年に10勝を挙げた若松駿太(前中日)、中継ぎで経験豊富な須田幸太(前DeNA)、久古健太郎(前ヤクルト)といった実績組もいれば、高校時代に甲子園を沸かせた鵜久森淳志(前ヤクルト、済美高校で'04年春V)や佐藤世那(前オリックス、仙台育英高校で'15年夏準V)の名前もあった。

 また、前ソフトバンクの選手たちには城所龍磨や吉村裕基といった一軍経験者に限らず、背番号3桁のユニフォームを着た選手にも大きな声援が飛んでいた。

 今年の舞台はソフトバンクのファーム本拠地であるタマホームスタジアム筑後(以下タマスタ)だった。

【次ページ】 トライアウト熱は過熱し、早朝から列。

1 2 3 4 NEXT

この記事にコメントする

利用規約を遵守の上、ご投稿ください。

西岡剛
成瀬善久
山下亜文
須田幸太
中井大介
久古健太郎
佐藤世那

プロ野球の前後のコラム

ページトップ