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宮里優作が戦った“欧州ツアー”。
流動的な日程、テロにもめげず。

posted2018/10/25 16:30

 
宮里優作が戦った“欧州ツアー”。流動的な日程、テロにもめげず。<Number Web> photograph by Yoichi Katsuragawa

“欧州ツアー”を主戦場とした宮里優作。厳しい環境でもたくましくラウンドを続けた。

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桂川洋一

桂川洋一Yoichi Katsuragawa

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Yoichi Katsuragawa

 プロゴルフツアーのシーズンの幕引きと幕開けは、西から順に東へと続いていく。

 米ツアーの1年が9月に終わると、次に欧州ツアーが季節の境目を迎える。レギュラーシーズンが10月に終了。即座にポストシーズンに入るが、その前に大半の来季のシード権獲得選手が決まる。

 欧州では「レース・トゥ・ドバイ」という、年間の獲得賞金額に応じたポイントレースで争われ、基本的に上位110人(今年は116位まで)が翌シーズンの出場権を確保するルールだ。

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 2017年に日本ツアーの賞金王となった宮里優作は今年、ここを主戦場とした。

 2月から計19試合に参戦。10月下旬、レギュラーシーズンを終えた段階でランキング103位につけてフルシードをほぼ手中に収めた。日本に帰国してオフとした週の初めに、ひとまずは胸をなでおろすことになった。

欧州ツアーだけど4大陸開催。

“欧州ツアー”は英国に本部を持ちながら、そのネーミングにとどまらず、ポストシーズンを含めた年間47試合は計30カ国、4つの大陸で行われる。

 宮里は年明けにマレーシアで初めてツアー大会に出場し、オーストラリア、メキシコ、米国へと渡った。4月のマスターズを終えた後、戦いは本格化したが、5月にイングランドでの試合で腰痛を発症すると、その後はケガとの戦いに苦しんだ。

 思うようにスイングができず、練習もままならない。初めて尽くしのコース巡りで、試合前の事前ラウンドでもショットが出来ず、パターとウェッジだけを持ってウォーキングでチェックする試合が何度もあった。

 夏場にかけて回復の兆しを見せたが、「(9月の)スイスの時もまた歩くだけになってしまって」。1年を通じ、万全の状態で臨めた試合は数えるほどしかなかったかもしれない。

 ただ、本人が体の状態よりも「大変だった」と振り返るのが、表面上にはわからないスケジュール管理にあった。「試合が始まる直前の日曜日に、出られるかどうかが決まった。ほとんどの試合がそうだったんだ」と、大きく息をつく。

【次ページ】 流動的なスケジュール管理。

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