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復活の秘密は「痩せたので(笑)」。
なでしこ岩渕真奈が語る自信と手応え。
posted2018/04/29 09:00
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アジアカップでは大会MVPに。減量してキレを出しながら、欧州時代の当たりの強さも保てている。
text by
![了戒美子](https://number.ismcdn.jp/mwimgs/6/3/-/img_63c0172edf1a3eec5d5017836b5eb9301895.jpg)
了戒美子Yoshiko Ryokai
photograph by
Getty Images
なでしこジャパンがアジアカップ2連覇を達成し、来年フランスで行われるW杯への出場権を手にした。どうしても7年前のドイツW杯での優勝や、翌年行われたロンドン五輪での銀メダルなど鮮烈な印象が強いが、今のなでしこジャパンは当時とはかなり状況が違うようだ。
ヨルダンから帰国した翌日、都内で取材に応じた岩渕真奈の表情は、満足感とは程遠いようだった。
「正直、波に乗ったというほどよかった実感はないけど、我慢強くみんなが身体を張れたなというくらいです。よく優勝できたって、自分たちでもそう思っています」
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移動の機内で寝てしまい帰宅後ベッドに入っても3時間しか眠れず、今とても眠い、などと笑いつつもどこか疲労感がにじむ。もしも満足できる戦いをできていたら、また違った様子を見せていたのかもしれない。
「韓国戦の引き分け、やばいなって」
2016年3月、なでしこジャパンはリオ五輪予選で敗れて出場権を逃し、チームを一新した。'07年からなでしこを率いた佐々木則夫が監督を退き、高倉麻子が新監督に就任。世代交代も一気に進められた。だがチーム作りは順調に進んだとはいえない。昨年12月のE-1選手権では4チームで戦い準優勝、今年3月のアルガルベ杯は全12チーム中6位だった。
W杯予選も兼ねた今回のアジアカップは、参加8チーム中5チームがW杯出場権を得られるという規定。それでも、厳しい戦いを予想していたのだという。4チームで争った1次リーグ、初戦こそベトナムに4-0で順当勝ちしたが、続く韓国戦はスコアレスドロー。のちに決勝でも戦うオーストラリアとの第3戦を前に岩渕は、覚悟を決めた。
「韓国戦で引き分けたあとに、5位決定戦にまわる可能性もあるかもなって正直思っちゃってました。去年アメリカ遠征でオーストラリアとやったとき、2-4で負けてるんです。だからこそ韓国に勝って(W杯出場を)決めようねって話していたけど、引き分けちゃって、やばいなって」