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復活の秘密は「痩せたので(笑)」。
なでしこ岩渕真奈が語る自信と手応え。 

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了戒美子

了戒美子Yoshiko Ryokai

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posted2018/04/29 09:00

復活の秘密は「痩せたので(笑)」。なでしこ岩渕真奈が語る自信と手応え。<Number Web> photograph by Getty Images

アジアカップでは大会MVPに。減量してキレを出しながら、欧州時代の当たりの強さも保てている。

「ドイツの頃に比べて5、6キロ痩せた」

「ドイツにいた頃に比べて5、6キロ痩せたんです(笑)。実際太っていたときには体が重たいとは思っていなかったんですけど、痩せてからああやっぱり重たかったのかなって思う。顔も全然違うって言われます。今は食事が合っているのかわからないけど、食べても太らないですし。

(怪我がちだった)膝とかも何も問題なくて、逆に心配されるくらいです。若いときもちょいちょい怪我してたけど、今はそれもないし、とにかく今は一番良い感じだなっていう」

 コンディションが上がったこと、そして25歳になり“先輩”にもなったこと、そしてなでしこジャパンのチーム自体も変化と成長の最中であること。これらの要素が重なり、岩渕の気持ちも以前とは大きく変わっている。

「チームもがらっと変わって、自分もやらなきゃなという気持ちも強くなったし、いろんな人に『自覚とか責任持てよ』って言われるから、いやでも持たなきゃいけないじゃないですか。やっぱりU-17、U-20代表のときって『自分がやる』としか思っていなかったから(結果が出せた)。そう思った方が良いんだって、あらためてわかったかなって」

昔のなでしこの人たちからは……。

 ただ、言葉にしてキャプテンシーを表現するタイプではない。

「昔のなでしこの人たちには『ブチ(岩渕の愛称)がやらなきゃいけないんだよ』ってすごく言われます。で、『普通にムリです』っていう(笑)。でもピッチの上だったら、ある程度やれたらいいじゃないですか。だから、『そうなれるように頑張ります』とは伝えますけど、そんなしゃべって引っ張るタイプじゃないから。とりあえずピッチの上で引っ張れたらな、と」

 確かにE-1の頃からだろうか。試合中、味方が下を向きそうになったり、集中を切らしそうな場面で、岩渕が手を叩き周囲を鼓舞するところを見るようになった。

「やり始めた。やってみてる、って感じです。別にそんな(真剣にやっているわけではない)ですよ」

 と、少しはにかむ。

【次ページ】 大会MVP獲得と「自分がやらなきゃ」。

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岩渕真奈
INAC神戸レオネッサ

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