マスクの窓から野球を見ればBACK NUMBER
二松学舎で1年秋から3番を打つ男。
平間陸斗の精神年齢と実戦力に唸る。
text by
安倍昌彦Masahiko Abe
photograph byHideki Sugiyama
posted2018/03/05 08:00
平間陸斗の2年の夏は、3回戦で三本松(香川)に敗れて終わった。最後の夏、一回り大きくなって帰ってこられるか。
野球は、現場に来てみないとわからない。
併殺プレーも通常の打者走者を刺すプレーも、平間陸斗の動きの流れがすごくスムースだ。
こういう連動で、こういうリズム、テンポで打球を捕球して投げれば、タイミング的にはまず刺せる。
そんな“体内時計”が内蔵されているような平間陸斗のフィールディング。
あわてないから、投げるために捕っている。あわてる選手は、捕る前からもう投げようとして姿勢が高くなったり、顔(目)が一瞬早く送球方向を向いてしまったり。
平間陸斗は、投げる姿勢に移りやすい体勢で捕っている。だから、目の位置の低い姿勢で捕球して、そのままの体の高さで投げられる。結果として、スローイングの安定感が抜群だ。
いたずらに数を重ねるだけが練習じゃない。
ひとつの練習に意味と理由を持たせて、それを選手たちが確認し合いながら進めていく。結果として納得が積み重なっていく。
それが、「練習の質」というものだろう。
やっぱり野球は、現場に来てみないとわからない。