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もうビデオ判定の導入は止まらない。
ブンデスで試行錯誤中。日本の運用は? 

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遠藤孝輔

遠藤孝輔Kosuke Endo

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posted2017/11/14 17:00

もうビデオ判定の導入は止まらない。ブンデスで試行錯誤中。日本の運用は?<Number Web> photograph by Getty Images

野球などと比べても、サッカーはプレーが止まる時間が短い競技だっただけに違和感は大きい。スムーズな導入に向けて課題は山積だ。

導入路線はもう変わらない。あとは改善を。

 VARの導入からまだ3カ月ほど。すんなりと事が運ばずに「すぐに打ち切るべき」という声も挙がっている。

 ただ、フレーリヒ氏は「今後も続いていく」と主張し、選手や指導者たちもほとんどが支持の立場をとっている。今後はユベントスに所属するドイツ代表のMFサミ・ケディラも指摘する「主審にかかる負担の大きさ」や「ゴールを決めた選手が思い切り感情を爆発させられない」という問題の改善にも目を向けなければならない。

 ロシアワールドカップでの導入を示唆するFIFAが普及を推進しており、世界中のサッカー関係者にとって無視できない存在になったVAR。ドイツで大きな物議を醸している以上、Jリーグでの導入後も様々な議論を呼びそうだ。ただ、多くの教訓は得られている。誤審が減るのは、選手にとってもファンにとっても大歓迎だ。とかく批判を浴びがちなレフェリーを保護する意味でも有用性は大きい。引き続き、VARに注目していきたい。

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