イチ流に触れてBACK NUMBER
イチローも仰ぎ見るMLBの偉人。
「王さんに通じるもの」とは何か。
text by

笹田幸嗣Koji Sasada
photograph byAFLO
posted2017/07/12 11:30

イチローが、またひとつ偉大なプレーを歴史に刻んだ瞬間。カルーが引退した40歳を越えても、なお進化・成長し続ける男の背中である。
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共通する「プレーヤーへのリスペクトの精神」。
日米を問わず、引退から数年間は選手の立場を理解し、尊敬の念を忘れずに距離感を保つことができるOBは多い。
だが、いつの日か、自分の努力だけはしっかりと覚えているものの、選手として重ねてきた苦労、野球の難しさを忘れがちになる。
イチローが重ね合わせた王氏とカルー氏の共通点は、永遠に続く「プレーヤーへのリスペクトの精神」であろう。イチロー自身も野球人として肝に命じる基本姿勢である。
数々の金字塔を打ち立てたイチローが「特別」と称したロッド・カルー超えの3054安打は、忘れることの出来ない節目となった。
