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侍ジャパン壮行試合で豪華応援対決!
“美爆音”習志野vs.伝統の六大学。
posted2016/08/31 11:00
text by
梅津有希子Yukiko Umetsu
photograph by
Yukiko Umetsu/NPB Enterprise
8月27日、QVCマリンフィールドで開催された侍ジャパン壮行試合でのこと。野球の高校日本代表vs.大学日本代表の試合で、史上初となる“応援対決”が行われた。
一塁側の高校代表スタンドには、習志野高校の応援団約240人が集結。
三塁側の大学代表スタンドには、東京六大学応援団連盟が約280人が集結。
吹奏楽部は習志野高校が約200人、六大学が約180人と、ほぼ互角の戦いとなった。
「この時期、各大学の吹奏楽部は合宿などで忙しく、最初は40人くらいで演奏する予定だったんです。ところが習志野さんが200人で来ると聞いて、これはまずいとかき集めました(笑)」と、法政大学吹奏楽部に所属し、東京六大学応援団連盟の吹奏楽責任者でもある林屋杏奈氏は話す。
全国高校野球選手権では、千葉大会初戦から全部員で駆けつけ、“美爆音”を轟かせることで知られる習志野高校吹奏楽部。吹奏楽コンクールでも、全国大会常連の名門だ。
慶應義塾大学応援指導部出身のクリエイターが活躍。
日本の野球応援文化を先導してきた六大学と、高校野球で日本トップクラスの応援を繰り広げる習志野吹奏楽部。「高校野球ブラバン応援研究家」として、吹奏楽部の応援を追い続けている筆者としては、球場に貼られていた、両校の特徴を見事に表しているポスターを見るだけで気持ちが高まる。ポスターを発案したのは、慶應義塾大学応援指導部出身の電通コピーライター、近藤雄介氏だ。
近藤氏は、埼玉県の春日部高校と慶應義塾大学時代の7年間、応援指導部に所属。高校時代に応援の魅力にとりつかれ、応援指導部に入りたくて慶應を受験し、リーダー部の責任者として応援をまとめていたという人物だ。
「僕を作り上げたのは応援指導部。人の心を動かしたい、六大学野球を盛り上げたいという一心で7年間続けてきました。電通に入ったのも、応援部を続けたかったから。次は広告で誰かを応援したいと思ったのがきっかけです」(近藤氏)