一度見たら忘れられない、傑作ポスター群。

「フレーフレーを、日本に広めた東京六大学。」

「コンバットマーチに、ダッシュケイオウ。名応援曲の本家を体感せよ。」

「野球応援にチアリーダー。その歴史は、慶應チアから始まった。」

「習志野サウンドは、爆音じゃない。美爆音だ。」

「全校生徒958人、そのうち202人が吹奏楽部。」

「習志野が吹くと、演奏は攻撃になる。」

　筋金入りの応援好きだからこそ書ける、心に刺さるコピーの数々。応援対決が始まる前から期待で胸が高鳴り、球場入りしてからもドキドキが止まらない。

　試合前に、両校代表者に応援にかける意気込みを聞いた。

　習志野高校吹奏楽部顧問の石津谷治法氏は「今年は甲子園に行けなかったので、部員には『今日はQVCマリンフィールドを甲子園と思って思いきり吹け！』と言っています。相手は大学生ですけど、負けません。本気でいきますよ」とやる気満々。

　対する六大学側は、「若いもんには負けません！　大人の余裕と、伝統の六大学応援を感じていただければと思います」と林屋氏。

　試合は大学代表の攻撃から始まり、まずは法政大学第一応援歌「若き日の誇り」からスタート。回ごとに六大学それぞれの応援歌・曲を演奏するというルールで、法政、慶應義塾、明治、東京、早稲田、立教の順に、「チャンス法政」「ダッシュKEIO」「神風」「不死鳥の如く」「コンバットマーチ」「立教ポパイ」など、高校野球応援でも多くの学校が取り入れている応援曲が次々と繰り出される。神宮球場で開催される六大学野球の名応援曲が一気に楽しめるという、なんとも贅沢な構成だ。

大学生とは異なる、若さ溢れるダイナミックな演奏。

　対する習志野は、「エスパニア・カーニ」で攻撃開始。

　スペインの闘牛場などで用いられていた闘争心を煽る同曲を、QVCマリンフィールドが揺れるほどの“美爆音”で披露。

　初めて同校の演奏を聴いた観客は、度肝を抜かれたに違いない。続いて、「サウスポー」「エル・クンバンチェロ」「アフリカン・シンフォニー」など、高校野球の応援でおなじみの曲を、テンポよく、かつ元気いっぱいに奏でる。

　スタンドで席に座り、落ち着いて吹いている大学生の音と聴き比べると、「若さあふれる演奏」という印象を受ける。飛んだり跳ねたりしながら吹く姿はとにかくパワフルで、明るく元気な習志野サウンドは回が進んでも勢いがまったく衰えず、「よく疲れないなぁ……」と感心してしまうほどだった。

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