フィギュアスケート、氷上の華BACK NUMBER
世界フィギュア女子は至高の戦いに。
健闘した日本勢の戦いぶりを振り返る。
text by
田村明子Akiko Tamura
photograph byAsami Enomoto
posted2016/04/07 17:00
演技後、静かに微笑んだ浅田。来季も現役を続ける意志を表明し、「次はもっと勝負にこだわってみます」とコメントしていた。
サプライズメダルのポゴリラヤ、逃したゴールド。
もう1人のサプライズは、ロシアの17歳、アンナ・ポゴリラヤだった。
高いジャンプとスケールの大きなスケーティングは以前から評価されていたが、ジャンプの失敗も多く、好不調の激しかった選手である。だがボストンでは、SP、フリーとも大きなミスなく滑りきって、銅メダルを手にした。
「こういう形で今シーズンを終えられたことがまだ実感になっていなくて、言葉にならない。欧州選手権が終わってから、この大会に焦点を合わせて肉体的、精神的にもしっかりと調整をしてきました」と通訳を通して語ったポゴリラヤ。昨年3位だったエレナ・ラジオノワは総合6位に終わった。
SP1位にたっていたグレイシー・ゴールドは、フリーのコンビネーションジャンプで転倒したミスが、高くついた。大きな失敗はそれだけだったものの、ここでのほかのトップ女子の演技のレベルが高すぎてフリー6位、総合4位に終わった。