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8番打者に投手を置く、という奇策。
MLBの策士の遊び心あふれる打順論。
text by
ナガオ勝司Katsushi Nagao
photograph byGetty Images
posted2015/07/24 11:00
2008、2010年はレイズを率いてア・リーグを制覇。リーグ最優秀監督にも2008、2011年の2度選ばれているカブスのジョー・マドン監督。
松井秀喜「根底には遊び心があるように思える」
マドン監督はレイズ時代に主砲のカルロス・ペーニャを「出塁率が高いから」という理由で「1番・一塁」で起用したこともある。それは松井秀喜氏(元ヤンキース、レイズほか)に言わせると「異端視される大胆な采配も、その根底には遊び心があるように思える」(文藝春秋刊『エキストラ・イニングス』より)ということらしい。
同様の理由で6月からはチーム最強打者のリゾをなんと「2番・一塁」に抜擢。出塁率のより高いリゾを長打力のある新星ブライアントの前に置く作戦が奏功し、現在47勝40敗でナ・リーグのワイルドカード争いに踏みとどまっている。
カブスがプレーオフに進出したのは福留孝介(現阪神)がいた2008年が最後。7年ぶりの優勝を目指すマドン監督の策士ぶりに、今後も注目したい。